オリジナル商品の開発・販売で失敗する人の4つの共通点
中国輸入ビジネスでは、OEMなどのオリジナル商品の開発は王道手法の一つで、今後チャレンジしようと思っている方もいるのではないでしょうか。
ですが、オリジナル商品の開発は決して簡単なものではなく、毎年数多くのセラーが商品開発に失敗しています。
そこで今回は、筆者の経験から、「こういう人はオリジナル商品開発に失敗する可能性が高い」というポイントをまとめてみました。
失敗例を学び、自身の商品開発に活かしてください。
この記事の目次
差別化に失敗する人の4つのポイント
以下のような考え方をしている方は、差別化に失敗する可能性が高い傾向にあります。
1.価格競争が嫌・独占販売したい・利益率を高くしたいと考えている
2.品質さえ良ければお客様は分かってくれる・売れると考えている
3.価格を安くすれば売れると考えている
4.自分を信じて好きなもの、好きなデザインを突き詰めれば売れると考えている
オリジナル商品を開発しようと思っている方にありがちな考え方ですが、筆者の経験上、このような考え方をしている方はほぼ差別化に失敗しています。
価格競争が嫌・独占販売したい・利益率を高くしたいと考えている
確かにオリジナル商品を作れば、相乗りによる価格競争を避けて独占的に商品を販売できますし、利益率も自分の設定次第です。
ですが、独占販売や利益率は「販売した結果」にすぎません。
あくまでもお客様は商品の性能と価格に納得して商品を買うのであって、独占販売してるとか、利益率がなんたら、なんてお客様にはまったく関係ありません。
つまり「独占販売したい」とか、「利益率を上げたい」といった考え方はすべて「売り手側の事情」です。
こうした売り手側の事情中心に開発された商品は、「お客様の方を全く見ていない」商品が多く、お客様に刺さらない商品がほとんどです。
商品開発の基本は、お客様目線で考え、お客様のニーズをくみ取る「ベネフィット・ターゲットのリサーチ」です。(マーケットインと言います)
自分の都合優先で作った商品開発では、何を作っても、何を販売しても思ったようにはいかないでしょう。
品質さえ良ければお客様は分かってくれる・売れると考えている
高品質かどうかは売れて初めて認識されるため、「高品質な物を作れば売れる」というのは間違っています。
もちろん品質が低ければレビューなどで低評価が相次ぎ、どんなに特徴的な機能のある商品でも売れなくなってしまうため、「売り続ける」ために高品質は必須です。
ですが、販売初期、最初のスタート時点では「品質が良い」は大きなアドバンテージになりません。
ましてや、「自分が高品質だと思っている」状態になってしまうと、完全な独りよがりです。
品質を重視するのは決して間違っていませんが、品質だけにこだわっても売れる商品は開発できません。
品質はあくまでも商品開発における「1つの要素」にすぎませんので、商品開発はもっと広い視点を持って行いましょう。
価格を安くすれば売れると考えている
できる限り価格を作業と、徹底的にコストカットを意識して商品開発をする方も比較的失敗しやすいです。
商品はただ安ければ売れるわけではなく、お客様が機能や性能、また類似の商品と比較した結果「この機能でこの価格なら安い!欲しい!」と感じることで商品は売れるのです。
もちろん高いよりは安い方が売れやすいのは確かなので、短期的な視点で見れば安い商品は差別化として効果的です。
しかし価格を下げた分利益は減りますし、ライバルが同じような価格の商品を販売したり、既存の類似商品の価格を下げてきたらそこで効果は終わりです。
一度決めた価格を上げるのは容易ではなく、基本的には下げ続けるしかありません。
結果、どんなに頑張って仕入れて売っても超薄利多売で、労力に対して全く利益の出ない商品販売を続ける羽目になります。
苦労して商品開発して、さらに時間と手間をかけて販売しても儲けが出ない状態では、資金的にもモチベーション的にも事業継続は難しいでしょう。
資本も販売力も無い個人や小規模セラーが、価格を下げて薄利多売でビジネスを継続するのは無理があります。
そんなところにビジネスの生命線はありません。
むしろ我々が目指すビジネスでは、価格はいくら高くても構いません。
その価格に見合った性能や機能、オリジナリティといった魅力があれば、お客様は価格がいくらでも買ってくれるはずだからです。
自分を信じて好きなもの、好きなデザインを突き詰めれば売れると考えている
もちろん自分が欲しい、好きと思うものを作ることで同じようなニーズを抱えているお客様に刺さることも多いので、一概に否定はできません。
ですが、あまりに視野が狭くなり、独りよがりで奇抜な商品しか作れなくなるのは危険です。
あなたが芸術家であれば、売れる売れないを気にせず、「自分が作りたいものを作る」でも良いでしょう。
ですが我々はユーザーが求めている商品を販売して、「売上」という結果を出さなくてはいけません。
人の好みは千差万別で、かっこいい、好きと思うポイントも人それぞれなので、自分が好き、かっこいいと思うものでもお客様にとってはそうでないかもしれません。
「自分が好きなものを自由に作って売る」のは、基本的にハイリスクハイリターンです。
自分が好きなもの、かっこいいと思うものを作りたい、という想いはそのままでも構いません。
ですが、その意識の中においても一歩引いて、「これは本当にお客様の欲しい物なのか」を客観的に判断する冷静さも必要です。
場合によっては自分の得意な分野、知見のある分野ではなく、まったく知らない分野で勝負したほうが、先入観がない分うまくいくこともあります。
最後に
オリジナル商品の開発はやってみないと分からないことも多く、絶対成功する方法はありません。
ですが、「失敗の確率を減らす方法」は確実にあります。
その一つが「先人に学ぶ」です。
過去オリジナル商品を開発して失敗した人、成功した人の事例やパターンを学ぶことで、必ず失敗するリスクは減らせます。
今回は筆者の経験から「オリジナル商品開発で失敗しやすい人」を紹介しました。
決して同じ轍は踏まないよう、しっかりと胸に刻み込んでください。
コメントを残す