サラリーマンが本業と副業をバランスよく両立させる3つのコツ
近年、大企業を中心に副業解禁の流れが加速し、「サラリーマンの副業」もある程度一般的になってきました。
ですがまだまだ「副業はやってて当たり前」という状況にはなっておらず、副業をしようにも「何をやるか」とか「どうやるのか」と言った悩みを抱えている方も多いようです。
私の元にも副業を始めたいと思っている方から多くの相談が寄せられています。
相談の中で特に多いのが「副業の確定申告ってどうやるの?いつやるの?」というものです。
会社員の場合、副業の利益(売上ではなく、利益です)が20万円を超えた場合は会社の年末調整とは別に確定申告を自分で行わなくてはいけません。
会社にばれるのが怖くて申告しないでいると、いずれ国税庁・税務署に申告漏れがばれ、多額の追徴課税を請求されることもあります。
さらに申告漏れや脱税をしたことが会社にバレて、社内の立場が危うくなることもあるでしょう。
なので、私も確定申告の相談を頂いたら「副業で利益が出たら必ず確定申告は行うように」と、アドバイスしています。
このほかにも副業初心者から寄せられる相談や、その他注意しなくてはいけないポイントは沢山あります。
そのポイントをしっかりと押さえて副業を始めないと、副業を始めてもうまくいかなかったり、やっと軌道に乗せた副業が続けられなくなる可能性があります。
今回は「これから副業を始めたい」と考えている初心者の方に向けて、特に注意すべき3つのポイントについて解説します。
今回解説する3つのポイントは、副業の本などにもよく書いてある基本的なことですが、逆を言えばどこにでも書いてあるほど重要なポイントです。
副業を始める前に必ず読んで、常に意識するようにしてください。
本業をおろそかにしない
サラリーマンにとって副業は、文字通りあくまでも「副」業で、「本業」という土台の上に成り立っています。
副業をやっている方の多くは本業の収入がメインで、副業は本業収入より低いことがほとんどのはずです。
また、副業収入が一時的に本業と同等の収入になったとしても、副業は本業に比べて収入や先々の見通しが不安定なことが多いでしょう。
最終的に副業の収入が本業の収入を「圧倒的に超えた」場合は別ですが、ほとんどに人にとって大事にしなくてはいけないのは「本業」です。
副業を頑張りすぎて本業がおろそかになり、社内での立場が悪くなったり、成績が下がってボーナスや昇給に影響が出てしまっては元も子もありません。
副業のせいで大事な本業に影響が出てしまうくらいなら、そもそも副業をやらず本業に集中した方が人生においてプラスです。
副業はあくまでも「今まで通り本業をこなし、そのおまけで行うもの」だということを忘れてはいけません。
ところが副業を始めた多くの人がこのバランスを崩し、副業のせいで睡眠不足になったり、集中力を欠いて本業に少なからず影響を出してしまっています。
例えば副業をするためには時間を確保しなくてはいけませんが、多くの人は通勤時間を含めて1日10時間近い(もしくはそれ以上)の時間を本業に費やしているはず。
さらに残業や飲み会のお誘いといった、サラリーマンならではの突発的な用事も発生するでしょう。
そんな会社員生活の中で副業の時間を確保しようと思ったら、誘われた飲み会を断ったり、残業をせずに仕事を早く終わらせて帰らなくてはいけません。
ところが副業のために毎回飲み会を断り続ければ、同僚から「付き合いの悪い奴」と思われ、社内での人間関係に影響が出るかもしれません。
また副業のために残業をせず帰るのはいいですが、「仕事を効率的に進めて早く終わらせた」のではなく、「仕事を適当に済ませて早く帰った」としたら大問題です。
そのしわ寄せは翌日の自分に負担となって返ってきますし、万が一そのしわ寄せが自分ではなく同僚・上司に行ってしまえば最悪です。
あなたが副業をやっていることが社内で知られている状況で、あなたが仕事を適当に済ませ、そのせいで他の人に迷惑をかけてしまった。
もしこうなったとしたら…社内における自分の立場がどうなるかは想像できますよね。
もちろん副業していることが知られていてもいないとしても、本業は今まで通り手を抜かず完璧にこなさなくてはいけません。
月5万円の副業収入のために、月30万円の本業収入という土台がぐらついたら意味がありません。
副業をやる以上、本業に悪い影響を出したり、同僚や上司に迷惑をかけるようなことは絶対あってはなりません。
副業を始めたら、今まで以上に仕事や人間関係に気を配るようにしましょう。
副業を公言しない
基本的に必要がなければ、副業をやっていることは会社では秘密にしておきましょう。
副業解禁の話題がニュースになったりと、世の中はどんどん副業解禁の方向に動いていますが、それでもまだまだ「会社員の常識」というレベルには至っていません。
世の中(社内)にはまだまだ「副業=怪しい」とか「副業=本業に対して真剣に打ち込んでない」といったイメージを持つ人も決して少なくないでしょう。
副業を始めようとしている方は「副業に理解がある側」だと思いますが、世の中全員が副業に対して理解があるとは限りません。
世の中には自分以外の人が儲けているのを快く思わない人や、会社一本で働かない人をいぶかしんだりする人が意外に多くいるものです。
もし会社の同僚や上司が副業に理解のない人で、もし副業していることをうっかり話してしまった場合、その後の仕事に様々な支障が出る可能性があります。
例えば会社で「怪しい副業をしている」と変な噂が立ったり、本業への真剣さを疑われて会社の重要な仕事を任せてもらえなかったりするかもしれません。
最悪のケースでは仕事のミスすべてを「副業をしているせい」にされ、会社内での立場が危うくなります。
他にも面と向かって「仕事に打ち込め」などと反対意見を言って、直接絡んでくる人もいるでしょう。
色々言われて精神的に悪い影響を受けるかもしれません。
もちろん副業は誰でもない、あなた自身のためにやるものですから、会社で禁止されていなければ関係のない外野にとやかく言われる筋合いはありません。
とはいえ、副業への理解がなく、妬んだり邪魔したりする人がいるもの事実です。
副業を同僚や関係のない人に公言してもメリットはなく、むしろデメリットだらけですので、やめておきましょう。
ただし、会社によっては副業OKでも会社へ報告が必要というケースもあるようです。
その場合、黙ってやると後で問題になる事もあるので、その場合は報告する必要のある上司、部署だけにしておくなど、最低限の報告にとどめましょう。
金銭感覚を狂わせないよう気を付ける
副業である程度成功すると、本業の給料以外に収入が入ってきます。
今まで本業の給料で生活ができていた方にしてみれば、まさしく「自由に使えるお金」です。
個人差はありますが、こうした自由に使えるお金が突然入ってくると、多くの人が金銭感覚を狂わせ、急に金遣いが荒くなります。
なにせ副業の収入は、使いきっても食費や電気光熱費といった生活していくうえで必要なお金で困ることはありません。
そのため、深く考えず「あればあるだけ使ってしまう」方が多いのです。
ですが副業は本業の合間にやる物なので、本業の忙しさに左右され、時期によっては収入がガクンと下がることもあります。
また物販事業は浪費で現金を使ってしまうと次の仕入れができなくなり、在庫がどんどん減ってある時期になると収入が激減します。
ところが、ある程度在庫のあるうちはそれなりの収入が入ってきてしまうので、在庫の減少やキャッシュフローの異常に気が付きにくいです。
こうした状況で浪費を続けていると、どんどん仕入れ用の現金と持っている在庫が少なくなっていきます。
気づいたときは手元に仕入れ用の現金が無く、在庫も少なくなっていてほとんど収入が入ってこない、というどうしようもない状態になってしまいます。
金銭感覚が狂ったまま、こうした状況が長期間続くと、当然生活はどんどん苦しくなり、本業のお金や、最悪借金にまで手を付けてしまうかもしれません。
その頃慌てて副業に精を出しても売上が回復するまでには長い時間がかかりますし、無理した結果本業に影響が出て本末転倒な状況になるかもしれません。
このような状況にならないよう、副業で成功しても金銭感覚に関してはしっかりと「今まで通り」を保つよう心がけましょう。
ただ、頑張って稼いだお金をひたすら貯めるだけでは、副業に対するモチベーションも下がってしまうでしょう。
たまには贅沢しておいしいものを食べたり、家族で旅行に行ったり、欲しいものを買ったりと自分にご褒美を与えるのは賛成です。
副業収入で「たまに」自分を甘やかすのは、モチベーションの維持に非常に有効です。
最後に
今回紹介した副業初心者が気を付けるべき3点をまとめます。
副業は一般的に本業よりも収入が少なく、収入も不安定なことが多いため、本業に支障をきたしてまでやるものではありません。
また、周囲の人に副業をやっていることを話すのはメリットがありませんし、むしろデメリットの方が多いので控えましょう。
さらに副業がうまくいっても、できる限り浪費を控え、今まで通りの生活をして金銭感覚を保ち、どんどん資産を増やしていけるようにしましょう。
今回解説したこの3点を守り、本業と副業を両立させて人生を豊かにしていきましょう。
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