一昔前まで、個人が商品を売るサイトはヤフオクやモバオクくらいしかありませんでした。
そもそもパソコンやスマホを持っている人があまりいない時代でしたし、サイトの使い方も複雑で利用者も限られており、「物を売る」という行為は一般的とは言えませんでした。
それがパソコン・スマホの一般的な普及や、誰でも簡単に出品できる有名なフリマアプリ「メルカリ」の台頭により、個人でも手軽に商品を売れるようになりました。
現在、王道のメルカリをはじめ、ラクマ、Amazon、ヤフオク・オタマート・Letなど、個人で物を売ることができるサイトは無数にあります。
ですが、逆にこれだけ販売できるサイトがあると「一体どこで売るのが一番いいのか」という悩みが出てきます。
例えば、規模で言えばAmazonで売るのが一番ですが、ではAmazonに出せばなんでも即売れるかと言えばそうでもありません。
自分の売りたいもの、売る数、かけられる手間などを考慮して、自分に合ったサイトやアプリを使用しないと商品は効率よく売れません。
いっそ全部のサイトやアプリに出せばいいのですが、サイトやアプリによっては規約違反になりますし、そもそも1個しかない物が複数のサイトで売れてしまったら大変です。
なので、基本は「自分に適したアプリやサイトを選んで販売する」ことになります。
各サイトの特徴や傾向を正しく把握して、売りたい商品や売りたいビジネスモデルに合わせて各サイトやアプリを利用しましょう。
・ヤフオク:https://auctions.yahoo.co.jp/
・メルカリ:https://www.mercari.com/jp/
・Amazon:https://www.amazon.co.jp/
今回は個人で販売ができるサイトの中から代表的な3サイト(アプリ)の特徴と傾向を解説します。
販売サイトは無数にあり、サイトの数だけ特徴がありますが、まずはこの3つを覚えておけば問題ないでしょう。
https://auctions.yahoo.co.jp/
ヤフオクはメルカリ同様、個人物販には欠かせないサイトです。
オークション形式なら必ず商品が売れますし、メルカリのような「フリマ出品システム」で希望価格の即決で販売することも可能です。
昔は使い方がかなり複雑で、マニアックな一部の人が利用するイメージでしたが、現在ではアプリからも利用可能だったり、使い方も改善され使いやすくなりました。
それでも、初心者だと色々と出品までのハードルがやや高め。
出品してからもオークションシステムだと、売上確定までに最大1週間ほどかかります。
とはいえ、オークションシステムなどはフリマアプリにはないメリットですので、個人で物販をするなら覚えておいて損のないサイトです。
個人的にはAmazonのような本格的な販売サイトと、メルカリのような気軽で初心者向け販売アプリの中間くらいにある「中級者向け」の販売場所です。
【ヤフオク!のユーザーの特徴】
ヤフオクのユーザー層は比較的年齢層が高く、評価された後に評価を返せるようになっているという特徴もあり、多くの取引が比較的穏やかに進行します。
メルカリなどに比べて出品商品はややマニアックなイメージがあり、他では手に入らないお宝商品を気長に探すコアなユーザーが多いサイトです。
【ヤフオク!での売り方】
ヤフオクのユーザーは他では手に入らないマニアックな商品・お宝商品を探しに来るユーザーが多く、レアものや限定品、廃盤品が売れやすい傾向です。
そのためメルカリでやるような「細かい商品説明」は不要です。
というのも、マニアックな商品を欲している人は元々その商品に対して詳しい人が多く、長々と書いた商品説明は逆に購入意欲を削いでしまいます。
必要な情報は盛り込むべきですが、過剰なアピールは避け、シンプルで読みやすい商品説明と状態説明を心がけましょう。
【ヤフオク!特徴まとめ】
・目当ての物を探している人が多い
・こだわりの強いユーザーが多い
・商品知識のあるユーザーが多いので商品の説明はシンプルに
手軽で簡単に出品できる「メルカリ」
https://www.mercari.com/jp/
スマホの普及によって一気に利用者が増えた、言わずと知れた個人販売における代表的なフリマアプリです。
誰でも簡単に出品でき、欲しいものは即決価格で即買える、というシステムによって利用者は伸び続け、現在スマホユーザーや若者の利用に関してはヤフオクを上回っています。
【メルカリユーザーの特徴】
実際のフリマ同様、女性や若者、学生といったユーザーが多い傾向にあります。
若い人らしい買い方も特徴で、「スマホを開いた時になんとなくメルカリ開いて何かないか探す」というまさしくフリマ状態です。
出品者と購入者でのコミュニケーションも活発で、コメント欄を使用した値下げ交渉が活発に行われています。
ただ、この「値下げが活発」という点が「値下げして当然」「とにかく安く」という風潮を生んでおり、非常識な価格交渉を行うユーザーもいます。
【メルカリでの売り方】
以前は女性ユーザーや若者がメインでしたが、現在はほぼ全世代が利用しているため、基本的になんでも売れます。
ですが、「女性が多い」「若者が多い」という特徴自体は変わっていないので、洋服やコスメ、ベビーグッズなどが良く売れます。
特にアパレル関係ならメルカリが最適です。
出品者でトラブルを避けるために「マイルール」を設定している方がいますが、これは多くのユーザーの購入意欲を削ぐ原因になるのでできる限り避けましょう。
マイルールとは、例えば「即購入禁止(買う前にコメントしないといけない)」といった自分勝手な独自ルールです。
気に入った商品を即買えるのがメルカリの利点なのに、こんなルールが設定されていたら購入側も「面倒だから他で買う」となってしまいますよね。
なので、逆に「即購入OKです」といったアピールをすることで商品が売れやすくなるでしょう。
【メルカリの特徴まとめ】
・女性ユーザーや若者が多い
・マイルールは設定しない事
・コメントに対する返信は素早く行う
まるで自動販売機!手間いらずのオート販売システム「Amazon」
https://www.amazon.co.jp/
Amazonはご存じ流通総額日本トップクラスの大型ショッピングサイトですが、セラー登録することで個人でも簡単に出品できます。
AmazonFBAを利用することで、商品の梱包から発送まですべてをお任せできるまさしく「自動販売機」のようなシステムが特徴です。
圧倒的な知名度と集客力、手間いらずの簡単販売で薄利多売にはぴったりのサイトなため、中国輸入事業者はもちろん、多くの個人物販事業者が利用しています。
【Amazonユーザーの特徴】
若い人中心に年代問わず多くの人が利用しているサイトです。
ウィンドウショッピングよりも目当ての欲しいものが決まっていて、検索して即買う、といったユーザーが多いです。
1クリックで即買え、prime商品なら早ければ注文翌日には届くスピード配送など、スピード重視のユーザーが好んで利用する傾向にあります。
【Amazonでの売り方】
基本的に目当ての商品を探して売るため、商品説明はそれほど重視されないため、基本的には端的な商品説明でもOKです。
ただ「いい加減でOK」という意味ではなくあくまでも「端的」です。
的確な商品説明は必要ですし、写真にも工夫を凝らしてできる限り購入意欲を高める努力は必要です。
ですがそれ以上に求められるのはやはり「スピード」です。
お客様が買うものはすでに決まっていることが多いので、商品説明は端的や写真でお客様の後押しをするだけでOKです。
【Amazonの特徴のまとめ】
・自動販売機のように自動で商品が売れる
・スピード重視のユーザーが多い
・買うものは決まっているので、商品説明は端的に、簡素に
自分の生活スタイルや売りたい商品に合ったサイトの選択が重要
現在、個人が販売できるサイトはたくさんあり、それぞれシステムの違いはもちろん、実際商品を買ってくれるメインのユーザー層が異なります。
例えば歴史の古いヤフオクは比較的利用年齢層が高め、スマホの普及とともに躍進したメルカリは女性や若者が多め、といったように利用者の「特徴」や「傾向」があります。
ということは、それぞれのサイトで「売れる物・売れやすい物」も全く違うわけです。
本当に商品を効率よく売りたいと考えるのであれば、売りたい商品とユーザー層が一致しているサイトやアプリを選んで出品する必要があります。
最低でもそのサイトの特徴やユーザー層に合わせた売り方はしなくてはいけません。
「手軽だからメルカリで売ろう」「楽だからAmazonで売ろう」なんて考えていませんか?
これでは売れませんし、売れたとしても「たまたま運よく売れた」の可能性が高いでしょう。
「商品がたまたま売れた」のではなく、「きちんと商品を売っている」人はサイトごとの違いを把握し、効率よく売れるサイトに出品するといった使い分けをしています。
まずは今回紹介した代表的な3つのサイト・アプリの特徴を把握し、それぞれの場所に合った商品や売り方をしてみましょう。
きっと今までよりも売れ方が格段に違ってくるはずです。
コメントを残す