皆さんは輸入代行業者を利用する際、業者に何を期待しますか?
おそらく多くの方が「正確な作業」や「迅速な対応」、さらには「親切で丁寧なサポート」といったものを期待されているのではないでしょうか。
もちろんすべての代行業者が、利用者にとってそうあろうと日々努力しています。
しかし現実はお互いの認識のずれや思い違いで作業の遅延が起きたり、トラブルが起こったりと、そううまく回ってくれないのが現状です。
この業者と利用者の「認識のズレ」などを埋めるため、輸入代行業者側は「利用者の状況やニーズを正確に把握する」という点を重要視しています。
特に取扱量の多い大口利用者の場合、大きな認識のズレがあるとトラブル時の規模も損害も大きくなってしまいます。
そこで、代行輸入業者では発注額の大きな利用者や特別なプランで契約している利用者に対し、「担当者」が付いて対応するケースがあります。
この担当者はいわゆる輸入ビジネスにおける「秘書」のようなもので、利用者の個別の状況の把握をしたり、ニーズを満たすため様々なサポートを行ってくれる存在です。
この担当者ですが主に以下の2通りあり、業者や利用者の契約内容によって異なります。
・1名の担当者が利用者に対応する「専属制」
・複数の担当者が利用者に対応する「チーム制」
こうしてみると、一見専属のほうが良いように見えますが、実はどちらにもメリット・デメリットがあります。
今回は輸入代行業者のサポートにおける、専属制とチーム制について解説します。
専属制のメリット・デメリット
専属制とは、利用者に対して1名専属の担当者が付くマンツーマンスタイルで、秘書やコンシェルジュをイメージすると分かりやすいと思います。
利用者からの連絡や確認、相談に対し、基本的には毎回同じ担当者が対応します。
専属制のメリット
一人の担当者が毎回必ず対応するので、関わる時間が増えれば増えるほど、利用者個別の状況やニーズ、独自の癖ややり方などを把握してくれます。
数か月も一緒に仕事をすれば利用者との関係は非常に強くなり、その頃にはあらゆる業務が円滑に進むようになっているでしょう。
専属性の担当者とは「業者と利用者」という関係を超え、ほぼ「ビジネスパートナー」ともいえる関係が築けます。
専属制のデメリット
担当者との相性や関係性が良ければ業務は非常に円滑に回りますが、逆に相性や関係性が悪ければ意思疎通ができなくなり、業務に大きな支障が出ます。
また、担当者自身の能力によってサポートの品質も大きく上下します。
相性が悪い、もしくは著しく能力が低い担当者が付いてしまった場合でも、その担当者と仕事せざるを得ません。
すると業務も円滑に回りませんし、やり取りしててもストレスが溜まり、利用者にとって非常に辛い状況になってしまいます。
もちろん担当者を変えてもらうことは基本的に可能ですが、次の担当者が現在の担当者より相性が良く、能力が高いという保証はどこにもありません。
新しい担当者との関係性構築には時間も手間もかかりますし、100%相性の良い人を探して頻繁に交代を依頼するようだと、業者からも良い印象を持たれないでしょう。
また、専属制のもう一つのデメリットとして、利用者が担当者に満足していたとしても、病気やけがで担当者が欠勤したり、退職等で入れ替わる可能性があります。
その場合、代理の担当者や新しい担当者が対応しますが、今までの担当者のような「以心伝心」のパートナーになるには相当時間がかかるでしょう。
チーム制のメリット・デメリット
チーム制とは、その名の通りサポートチームを作り、利用者に対して複数の担当者で対応する体制です。
チーム制のメリット
利用者に対して担当者が複数おり、常にチーム内で利用者の情報共有が行われるため、どんな状況でも一定のサポートクオリティが保持されますし、またトラブル時にも強いです。
ミスがあっても他の担当者と協力して対応にあたるので、専属制のように担当者一人に負担がかかると利用者にも負担がかかる、という状況になる可能性もぐっと減ります。
また担当者の欠勤や退職があっても常時情報共有がされているので、ほかの担当者がすぐにカバーに入ることができます。
専属制は「利用者にとって100点か0点か」みたいな部分がありますが、チーム制は「常に80点以上のサポートをする」という「安定感」が大きなメリットです。
チーム制のデメリット
複数の担当者が利用者の情報やニーズを全員に共有するシステムのため、どうしても情報共有漏れや連絡ミスが起こります。
以前伝えた要望が反映されなかったり、担当者ごとで対処や対応が異なったりするケースも出てくるため、やりにくさを感じることもあります。
そういったことが何度もあると、そのたびに要望を伝えるのは利用者にとっても大きなストレスです。
とはいえ、そうそう起こることではなく、特に大手の代行業者であればサポートマニュアルもしっかりしているのでそれほど心配する必要はないと思います。
最後に
輸入代行業者のサポートには専属制とチーム制があり、それぞれにメリットとデメリットがあり、一概に「〇〇制のほうが良い」とは言えません。
自分の業務や考え方に合ったサポート体制の業者を選択すると良いでしょう。
参考までに、私が現在契約している輸入代行業者は「チーム制」です。
私はビジネスに置いて何よりも重要なものは「安定・継続」だと考えています。
そのため、トラブル時のリスクが大きい専属制よりも、たとえ100点満点が無いとしても安定してサービスを提供してくれるチーム制のメリットの方が大きいと思っています。
また、チーム制を取っている業者は唯一のデメリットである「情報共有漏れや連絡ミス」が起こりにくい体制さえ取れていればデメリットはほぼありません。
業者を選ぶときはこうした「社内体制」にも注意して見るといいでしょう。
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