副業で稼ぐことで起こる自分の中の変化(メリット・デメリット)について
以前コラムで「副業で中国輸入をやっていて実感した3つのメリット」についてお話ししました。
今回は「中国輸入をやっていたことで感じた変化」ではなく、「中国輸入で【稼いだことで】起きた変化」について解説します。
中国輸入以外でもそうですが、副業を成功させると自分の思考や身の回りでは様々な変化が起きます。
それは良い変化(メリット)もあり、悪い変化(デメリット)もあり、副業で稼いだ人には大なり小なり必ず起きる変化です。
予め理解しておくことでメリットは最大限享受し、デメリットは最小限に抑えることができますのでこれから副業で頑張って行きたいという方は是非読んでみてください。
あなたの身の回りで、副業で稼いでいる人はいますか?と聞かれたらおそらく「いない」と答える方のほうが多いでしょう。
働き改革に伴う副業解禁の動きや、副業ブームによって副業もある程度認知されてきました。
それでも副業を始める人、そして実際に副業を成功させて稼げている人はまだ少数です。
そのため、副業で稼いだことで起きる良い変化や悪い変化を実感したり、理解したりしている方は少ないと思います。
私は会社員時代に中国輸入で副業を始め、ある程度成果を出しましたが、その時に様々な心境や身の回りの変化を感じました。
今回はその中でも特に大きかった3つの良い変化と悪い変化を、「メリット・デメリット」という形でお伝えします。
副業が軌道に乗ると、当然ながらお金が入ってきます。
しかも会社に言われるままに動いて、会社から払ってもらった給料ではなく、100%「自分が生み出した利益」です。
通常会社勤めのサラリーマンは利益を生み出していてもいなくても、給料日になればほぼ決まったお金が給料として振り込まれます。
そのため、「お金を稼いだ」という実感のない人も多いでしょう。
一方で、中国輸入などの副業で稼いだお金は正真正銘「自分が生み出したお金」です。
サラリーマンの経験しかない人にとって、副業で「自分が生み出したお金」が入ってくる瞬間はものすごく感動します。
極端な話、たった10円、100円でも嬉しかったりします。
そして副業が軌道に乗ってくれば結構大きなお金が定期的に入ってきます。
私の場合、Amazon販売だと2週間の1回のサイクルで売上金が振り込まれますので、本業の給料日と月2回のAmazon振込で、1カ月の給料日が3日あるような感覚でした。
しかも、もし本業の給料で生活が成り立っていれば、副業で稼いだお金は丸々自分の小遣いとして好きなように使えます。
当時、中国輸入で本業と同じくらいかそれ以上に収入を得ていましたので、当時口座には新車を買えてしまうくらいのお金が常にありました。
それまで人生の中で私が「自分で自由に使えるお金」というものは、せいぜい月数万円程度でした。
それが副業によって一気に、文字通りけた違いの自由なお金が口座に入ってきたので、その後しばらくは口座のお金に手を付けずに物欲を自制するのが大変でした。
人間というのは自由に使えるお金があると、頭に車やら時計やら色々な「欲」が浮かぶものです。
私はそれほど浪費家ではありませんが、それでも色々な物が頭をよぎりました。
これは危険だと思った私は散財する前に、口座のお金の大半をすぐに仕入れ資金として投資しました。
物に変えておけばとりあえず「現金」は無くなるので、自然と物欲は静まり、「自制モード」に戻ります。
そして口座に残ったわずかなお金で家族へ恩返しをしました。
副業で得たお金は「利益」、つまり貯金の切り崩しでもなんでもない、いわば「降って涌いたお金」です。(もちろん労働の対価ではあるわけですが)
本業で生活が成り立っていれば、使っても生活が苦しくなるわけではないので、パーっと旅行に行ったり欲しいものを買ったりしたくなるでしょう。
私は物欲を自制して仕入れ資金や余剰資金として取っておきましたが、別にある程度なら好きなように使ってしまってもいいと思います。
好きなことをする、好きなものを買う。
降って涌いたお金だからこそできる贅沢もあると思います。
そうして楽しい思いをすればそれが次へのモチベーションにもつながります。
私も実は当時、そこまで高額ではないものの、小遣いではなかなか買えない物を自分へのご褒美としてこっそり買いました。
しばらくは嬉しくて嬉しくて気分も上がり、その後本業も副業もさらに頑張れたことを覚えています。
人に寄りますが、極端に切り詰めてあらゆる欲を自制した生活は余裕もなく、心も荒んでしまいます。
副業で自由に使えるお金を生み出し、自分や家族のために使えるお金を得るというのは生活とメンタルに良い影響をもたらします。
副業で成功したことで得られる3つのメリット
副業で成功すると3つの良い変化が起こります。
メリット1.無駄なお金に対してシビアになる
副業であっても本業であっても、自分でビジネスをやっていると常に「コスト」を意識するようになります。
中国輸入ビジネスの場合、仕入れ代はもちろん中国国内の送料や国際送料、国内送料やAmazon手数料といったように様々なコストがかかります。
このコストはビジネスをする上で避けられませんが、工夫次第で節約したり削減できるものも多いのです。
節約や削除によって浮いたこれら経費は当然利益に還元され、結果収入が増えます。
そのため副業で成功すると常に「コスト削減」を意識し、1円でも利益に転換しようという意識にシフトします。
この思考を持っていると、ビジネスだけではなく私生活においてもコストを意識するようになります。
例えば駐車場で、駅の近くに停めたら1,000円かかるとします。
ですがそこから5分ほど歩いたところに700円の駐車場があるとしたらどうでしょうか。
普段であれば何も考えず駅に近い、楽な1,000円の駐車場に停めたかもしれません。
ですが、コストを意識し始めると「たった5分歩くだけで300円のコストが削減できる」という思考が働きます。
5分で300円ということは、例えばこれを12回(1時間分)繰り返すと3,600円もの経費が浮きますね。
ビジネスにおいて1時間で3,600円の利益を出すのは大変です。
「何をどれだけ仕入れて売らなくてはいけないのか」、というお金を稼ぐ大変さを知っているからこそのリアルな計算が働きます。
「このコストは本当に支払う価値があるのだろうか?」
そう考えながらお金を使ったり支払ったりするようになり、日常生活でも今まで意識していなかったような無駄な支出を抑えるようになります。
これは決してケチになる、という意味ではなく、「不必要なコストに対して厳しくなる」わけです。
メリット2.人間関係と時間の使い方が変わる
ビジネスで成功すると、今まで付き合ってきた方との関係性が変わり、付き合う人そのものも変わり、「高いレベルの人との時間を大事にする」ようになります。
副業をする前は、会社の愚痴を吐き出すためだけに同僚と会社帰りに飲みに行き、さらにダラダラと2次会、3次会に参加したり。
そういう経験はありませんか?
成功する前に付き合っていた友人のレベルが低いとは言いませんが、少なくとも「副業で成功した」という経営者レベルの意識を共有できる付き合いではないでしょう。
副業が軌道に乗ってくると愚痴るためだけの、何の生産性もない飲み会に対し、「この無駄な時間は何だ?」と疑問を持ち始めます。
そして「こんなことに時間を使っているくらいなら家に帰って副業で稼いでいたい」と思うようになります。
利益にならないイベントに対する興味が薄れ、実益につながること、有益なことに時間を割くように意識が変わるのです。
経営者にとって「時間=お金(収入)」であって、飲み会の2~3時間があれば数千円以上稼げる環境にあるのです。
そのため無駄な飲み会は断り、ビジネスの情報を共有できるメンバーと後々の利益につながる飲み会に参加したり、有益な話を聞けるセミナーなどに時間を使うようになります。
当然今まで仲が良かった人との関りは薄くなることが多いですが、「ビジネスで稼いでいる経営者」と「普通の会社員」では考え方が異なります。
生産性のない無駄なこと、実を結ばないこと、そうした付き合いに対しての興味は薄れ、時間にシビアになるのはある意味当然で、ビジネスとしては正しい思考です。
こうした変化は、今まで本業だけの状態で満足していなかった人にとっては良い変化ですので、恐れずそのまま続けていきましょう。
ただ、本業における同僚との付き合いも重要なものです。
同僚とも仲が良く、仕事上でもスムーズにコミュニケーションが取れるというのは本業において非常に重要で得難い財産です。
結果、それが本業の利益にもつながってきます。
ですのであまり同僚を無下にせず、たまには生産性が無いとわかっている飲み会にも顔を出してコミュニケーションを図りましょう。
「付き合いを断つ」のではなく「付き合いの割合を変える」というのが正しいです。
メリット3.判断や決断が早くなる
3つ目のメリットは「判断や決断が早くなる」という点です。
サラリーマンは、ある程度会社の言うとおりに働くだけで評価が上がり、安定した収入が入ってきます。
一方、中国輸入をはじめとする副業は自分自身が経営者です。
自分自身で判断し、そして行動をし、場合によっては積極的にリスクを踏んでいかないと1円も入ってきませんし、場合によっては判断の遅れで大きな損失を被ることもあります。
行動だけではなく、問題が起きたときも自分で判断と決断をし、解決していかなくてはいけません。
副業で成功した人はすでに経営者としてこの道を通っているので、「判断と決断が素早くできる」ように思考がチェンジしているはずです。
判断や決断が早いと、副業だけではなく本業や日常生活においても役に立ちます。
誰かに言われるがままの受動的な人間ではなく、自分で判断し先を読んで行動できる主体的な人間になっているからです。
実際私も副業を始めてからスピーディに行動や判断ができ、本業でも周囲からの評価が上がったのを感じました。
副業で成功したことで起きてしまう3つのデメリット
残念ながら副業で成功することは良い変化ばかりではありません。
副業で成功したことで起きた3つのデメリットについて解説します。
デメリット1.浪費癖がつく
先ほどメリットで「コスト意識」が身につくとお話ししましたが、全員がそうなるわけではありません。
残念ながら「稼ぐ大変さ」よりも「入ってきたお金の魅力」が勝ってしまい、浪費癖が付く方もいます。
副業で稼げるようになると本業以外の収入がそれなりの額で入ってきます。
しかも本業で生活が成り立っていた人にしてみれば、「自由に、好きなことに使えるお金」です。
人間急に自由なお金が入ってくると、「浮いたお金だから大丈夫!」と考えてしまい、一気に金遣いが荒くなってしまうのです。
人間である以上、物欲が沸き起こるのは仕方がありませんし、たまにはご褒美も無いとモチベーションも下がってしまうので、多少は好きなように使ってもいいと思います。
ですがどこかで物欲にブレーキを掛けないと、どんどんエスカレートして破滅へまっしぐらとなります。
1.お金を使いすぎる
2.来月入ってくるであろう利益を先に食いつぶす
3.アクシデントで売上が落ち込む
4.お金が足りない
このような自転車操業から生活が破綻するパターンになります。
そもそもお金を使いすぎて現金を消費してしまったら、翌月以降の仕入れはどうするのでしょうか。
物販は資金がすべてなので、浪費で現金が無くなったら仕入れができません。
最終的にお金が無くなっても金遣いの荒さだけが残る、なんて状況になったら本業の給料や極端な話、借金に手を付けないといけなくなります。
幸いなことにこの浪費癖は、意識することである程度防げるデメリットです。
利益が出ているときこそ気を引き締めて「来月の仕入れのため、また売り上げが落ちたときのためにできる限りお金は残しておこう」と考えるようにしましょう。
デメリット2.本業に対する貪欲さ、執着心がなくなる
2つ目のデメリットは本業に対する貪欲さがなくなることです。
一般的にサラリーマンは出世や昇給を目指して仕事をしますよね。
そのために会社や上司からの残業や休日出勤命令に従ったり、理不尽な叱責さをれても我慢しなくてはいけない場面も多いでしょう。
ですが副業で成功してしまうと、出世や昇給をしなくても、副業でその分を稼げるようになるため、出世や昇給に興味がなくなってしまいます。
むしろ評価を気にしないことで残業命令を断り副業に使える時間が増えたり、出世しないことで余計な仕事や責任を負わずに副業に注力できます。
そのため会社の評価や査定に興味がなくなり、危機感もないので会社や上司に対して堂々と「NO」が言えるようになってしまいます。
さらに副業が順調になると、安定して本業と同じかそれ以上の収入が入ってくるので、怖いものなしの無敵状態になります。
「会社の評価を恐れずNOが言える」どころかさらに悪化して「会社なんていつだって辞めてやるよ」という思考になる場合もあります。
ですが、副業は副業です。
本業の何倍も稼げるようになり、安定して数年以上利益が見込める状態になっているならともかく、ビジネスの多くは「一寸先は闇」です。
中国輸入だって来月も今月と同じ売り上げがあるとは限りません。
市場の変化で一気に売り上げが落ち込むかもしれませんし、もしかしたらとんでもないトラブルで利益のすべてが吹き飛んでしまう状況になるかもしれません。
※中国製チャイルドシートの例があるので、絶対ないとは言い切れません
そんな時、本業を疎かにしていると「やっぱり会社でコツコツ頑張ろう」というセーフティネットすら選べなくなってしまいます。
会社というのは多少の業績悪化や市場の変化があっても、社員には安定した身分と安定した給料を与えてくれる大事な生活の基盤です。
少し副業で調子のいい時期があったからと言って、本業の手を抜いて会社と敵対してしまうのは避けてください。
額はともかく、安定した収入をくれる本業があるからこそ、安心してリスクのある副業に対してアクセルを踏めるのです。
本業あっての副業、そのことを忘れないようにしましょう。
デメリット3.嫌な事から逃げられるようになる
副業で稼ぐと「嫌な事から逃げられるようになる」、なんて書くとメリットのようですが、基本的にはデメリットです。
この場合、嫌なことは主に「会社」を指します。
副業は自分の好きなことで、しかも好きなペースで稼げてストレスも少なく、収入も会社員より稼げることもあります。
そんな状況が続くと、「自分は何のための会社にいるんだろう」と思い始めてしまいます。
特に会社に不満があればあるほど「こんな毎日辛い思いするなら副業だけで生活していきたい」という思考になります。
うるさい上司も面倒な同僚もいないし、やりたくない仕事もない、そんなストレスフリーな状況でしかも稼げるなら、副業で独立するのは一見悪い選択肢ではないように思えます。
ですが、私は副業を「辛い状況からの逃げ場所」にするのは反対です。
副業が成功している理由は「副業でやっているから」かもしれないからです。
副業を本業にすると、会社以上に辛いことや厳しいことに見舞われるかもしれません。
そんなとき「会社が嫌で辞めた」ような人が、逃げられない経営者としてその苦難を乗り越えられるとは思えません。
その時、すでに会社から逃げてきた人は逃げ場所すらありません。
そもそも嫌なことから逃げる、という人に経営者は務まりません。
先ほども書きましたが、会社は皆さんの身分や給料を保証してくれる、生活においてベースとなる重要な場所です。
多少嫌なこと、辛いことがあっても耐えて頑張りましょう。
勘違いしないでほしいのは、副業で独立するのはかまいません。
ですがその理由は「達成したい目標があるから」であるべきで、決して「いやな会社を辞めたいから」ではいけません。
独立は前向きな気持ちでするべきです。
なお、基本的に副業に逃げるのは反対ですが、例えば働いている会社がブラック企業で心身ともに壊されるレベルあれば副業に逃げてもいいでしょう。
健康な心と体があってこその人生です。
副業で稼ぐと心境や身の回りで良いことと悪いことが起きる
「副業で稼げるようになる」という状況は、おそらく多くの人にとってあまり経験することのない特殊な状況です。
そんな状況になると、自分の考え方や身の回りに良い変化と悪い変化が起きます。
良いことはそのままでいいとして、問題は悪い変化に対してどう対処するかです。
今回デメリットも3つ紹介しましたが、副業がある程度軌道に乗ってきたらこの3つのデメリットに対処する準備を始めてください。
幸いなことに、このデメリットはあらかじめ理解しておき、「自制」することである程度防ぐことができます。
・物欲を抑えて浪費癖を防ぐ
・本業を大事にして副業と同じくらい頑張る
・本業が嫌になっても副業に逃げない
副業を始めた時、また副業で稼げるようになってきたときはこの3つを思い出してください。
副業で稼ぐことよって発生するデメリットを防ぎ、メリットだけを享受すれば、人生はきっと素晴らしいものになるでしょう。
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