中国輸入ビジネスセラーがジェフ・ベゾス氏の金言から得られるもの
2021年7月5日にAmazonの創業者であるジェフ・ベゾス氏が、AmazonのCEOを退任し会長職に就きました。
彼が1代で築き上げた超巨大マーケットAmazonがあるからこそ、我々中国輸入セラーも手軽にビジネスに参入できています。
そんなジェフ・ベゾス氏ですが、退任の際にAmazonの株主たちに向けて「10の金言」を残しています。
ビジネスの成功者であるジェフ・ベゾス氏の金言には、我々中国輸入セラーにとっても重要で、新しい気づきを与えてくれるものも多数あります。
今回はそんな彼の金言の中から、特に中国輸入ビジネスに通じているであろう3つの金言を抜粋し、筆者独自の解釈で解説します。
これから中国輸入を始める方も、もうすでに始めている方もこのコラムで何か一つでも新しい気づきが見つかれば幸いです。
この記事の目次
「表面的には成功していても、価値を生み出さないビジネスはやがて消えていく」
中国輸入ビジネスもそうですが、販売業をやっていると一時的に売れたとしてもその後すぐに売れなくなってしまう商品があります。
売れなくなる理由は流行りが終わったとかそういった表面的な理由では無く、この金言のように「価値を生み出さないビジネス(商品)」だからです。
商品というものは、販売開始からしばらくは物珍しさや、広告に力を入れている効果などでどんな商品も一定数は売れるものです。
ですが、その商品に「価値」が無ければ、長期にわたって売れ続けることはなくすぐに売れなくなります。
消費者も使えない・使わないような「価値のない商品」を、延々と買い続けるほど愚かではありません。
中国輸入セラーが仕入れて販売しようと思っている商品の、仕入れ基準は色々とあるかもしれません。
・Amazonで売っていない珍しい商品だから
・何となく売れそうだから
・仕入れ値が安かったから
中にはこんな理由で仕入れた商品もあるかもしれません。
ですが、商品にとって一番重要なのは「商品にどんな価値があって、商品を買うことで何が解決されるのか」という「価値」です。
「価値」の無い商品は決して売れません。
そのため、商品を仕入れる時はAmazonのレビューなどを確認し、「この商品でどんなニーズを満たし、何が解決するのか」を考えて仕入れなくてはいけません。
この本質を忘れてしまうと、正攻法では商品が売れず、その理由が何かわからないまま邪道な販売方法に走ってしまうのです。
邪道な販売方法の例として有名なのが、Amazonにおけるいわゆる「サクラレビュー」です。
確かにこのサクラレビューは「何かが解決する」ことをレビューで装えるので、どんな商品でも物珍しければ一定数売上を伸ばせました。
ですがAmazonが本格的なサクラレビュー対策に乗り出したことで、年々規制が厳しくなっていますし、今後もますます厳しくなるでしょう。
さらにサクラレビューという問題が一般的になってきたことで、サクラレビュー商品の見極め方などの知識が周知され、ユーザーも惑わされなくなってきました。
こうなるとサクラレビューで商品を販売できなくなったセラーは、次の邪道な販売方法を考えなくてはいけません。
こんなことを繰り返すなら本質に戻って「価値ある商品を探して提供する」ほうがよっぽど楽ではないでしょうか。
いつの時代、どんな時も安定して売れ、今後も売れ続けるものはやはり「価値のあるもの」だと言うことです。
「イノベーションは私が最も楽しみ、得意とするところで、そこから価値を生み出している」
イノベーションとは日本語で「技術革新」の事です。
ところがジェフ・ベゾス氏は技術革新だけではなく、そこから「価値を生み出している」とも語っています。
価値の重要性については最初の金言で説明した通りで、物販ビジネスの本質ともいえる重要なものです。
ジェフ・ベゾス氏のすごい所はこの技術革新が「楽しくて」「得意で」「価値を生み出せる」と言っているところです。
つまり「一番自分が得意なことで楽しみながら、それをビジネスにつなげている」のです。
お金を稼ぐため、お金儲けをする「だけ」のビジネスは長続きしませんし、自分が楽しんでいない物を売ってユーザーに価値を提供するのは難しいです。
ビジネスを始めるときに一番重要なもの、それは「自分の得意な分野で始める」ことです。
中国輸入やせどりといった物販ビジネスを始めるのに、いきなり自分の知らない分野から入る人は少ないですよね。
カメラが得意な人はカメラを仕入れ、洋服が好きな人は洋服を仕入れる。
誰しも必ず知識のある、「得意な分野」があり、最初はここからスタートするはずです。
ところで、得意な分野はなぜ得意なのでしょうか。
それはあなたがその分野に興味がある、つまり「好き」だからです。
「得意=好き=楽しい」と、自分が得意な分野は「楽しい」や「好き」とも密接に関連していて、得意な分野を扱うことで「好きなことで楽しくビジネスが続けられる」のです。
知識も無く、興味も湧かず、好きでもなく、楽しくもない商品を扱ってビジネスが成立するとは思えませんよね。
もちろん物販に慣れてくれば、ある程度自分の得意でない分野の商品でも経験で扱えるようになりますが、それには多大な労力や時間、精神的な負担がかかり非常に非効率です。
例えば筆者は男性なので、レディースファッションにあまり興味が無く、基礎知識もありませんし、当然流行りも全くわかりません。
男性でもレディースファッションを扱っている方はいると思いますが、多くの男性は筆者のように「よくわからない」という方が多いのではないでしょうか。
そんな筆者がレディースファッションを作るとか、売れそうな商品を仕入れるなんてどう考えても無謀ですよね。
成功するイメージがまったく湧きません。
ただ、筆者は物販ビジネスの経験が長いので、もし実際にやればある程度の売上は出せると思います。
ですがこうして参入したジャンルの商品はなぜか売れにくく、他のジャンルに比べて売上が伸びにくい傾向にあります。
はっきりとしたデータがあるわけではなく、あくまでも経験則ですが「リサーチは間違ってないんだけど、何となくユーザーのニーズの本質を外している」感じがするのです。
セラー側の「楽しくない」とか、「お金儲けのためだけに扱っている」という、「熱のなさ」が伝わっているのかもしれません。
上記のように、興味のないジャンルを扱うとやはりポイントを押さえきれないようで、今一歩売り上げが伸びず「ある程度の売上」にとどまります。
頑張っても売上が伸びないのも苦痛ですが、何より興味のない分野の商品を扱うこと自体が苦痛でしかありません。
苦手なジャンルを扱うデメリットを書き出せば、それだけでコラムが1本作れそうなほど辛いこととか、苦しいこと、楽しくないことが山のように出てきます。
そんなことをするくらいなら、最初から自分の得意で好きな分野の商品を扱ったほうが、楽しく仕事ができて労力も時間もかかりませんし、しかも売れやすい商品が見つかります。
なぜなら自分が好きな分野なら、同じ分野が好きな人たちの好みや悩み、ニーズといったポイントが分かっているので「価値」が提供しやすいですよね。
もちろん事業規模の拡大とか、流行りとか市場の動向次第で自分の得意なジャンル以外にも参入しなくてはいけない状況もあります。
得意な分野一本でビジネスをしていて、万が一その分野が停滞したら一緒に潰れてしまいますので、リスク管理として多ジャンルを扱うのは間違っていません。
ですが、やはり最終的に長く商品を販売したいと思ったら、自分が「得意・好き・楽しい」と思えるジャンルを中心に考えるべきです。
「世界はあらゆる意味であなたに普通であることを求めてくるが、そうならないようにしてほしい」
この金言の「世界」とは「この世全て」ではなく、「自分の周り(職場・家族・友人)」だと思ってください。
自分の周りはあなたに対して「普通であることを求めてくる」のです。
この「普通」というのは良い意味ではなく、「周りと同じように生きなさい」というネガティブなワードで、言い換えれば「同調圧力」です。
特に日本人は「周りと違う」「人と違う」といった異端を嫌う傾向にあり、全員が同じ横並びでないと叩かれやすい「出る杭は打たれる」傾向にあります。
中国輸入ビジネスや副業もだいぶ一般的になってきましたが、それでもまだまだ実際にやっているという方は少数、つまり「人と違う」のです。
日本で働いている方の多くはサラリーマンとして朝出勤し、夜まで働いて月に1度給料をもらう、という方がほとんどです。
そしてそんな会社の中で中国輸入ビジネス、つまり副業をやってもいい、という会社はまだまだ少数です。
企業が副業を解禁した、というニュースが流れてだいぶ経ちますが、少なくても筆者の周りでは副業していることを堂々と公言できる雰囲気の会社はありません。
「副業をやっている」なんて言うと、「それって大丈夫?」なんて心配されたり、「怪しいビジネスはやめたほうがいいよ」なんて言われることもあります。
日本ではまだ多くの人が「会社に勤めてサラリーをもらう」以外のビジネスは「怪しい」と思っています。
もし「ビジネスを始める」とか「起業する」なんて言おうものなら、まるで「これから人生をかけたギャンブルに挑む人」を見るような目で見られることもあります。
中には副業で収入を得ていることを妬んだり、やっかんだりして変な噂を立てたり、足を引っ張ろうとする人さえいます。
これから副業にチャレンジしようとしている人にとっては何とも不愉快な風潮ですが、この人たちはあなたに「(自分たちと同じような)普通を求めている」のです。
こうした声に耳を傾けてしまえば、明日も明後日も、人生が終わるまで「周りと同じ」人生しか待っていません。
中国輸入ビジネスに興味を持った人、始めている人の多くはきっとこの「普通の人生・平凡な人生」から脱却したくて頑張ろうとしているはずです。
だったらこうした「普通を求める声」に耳を傾けてはいけません。
中国輸入ビジネスが怪しくない、危なくないビジネスであることはちょっと調べたり、取り組んでいれば分かるはずですよね。
ジェフ・ベゾス氏はこうした普通を求める声に惑わされず、自分のやりたいことがあるなら孤立を恐れずそれを貫きなさい、と言っているのです。
もちろん無責任に言っているわけではありません。
今回の金言は要約していますが、続きで「個性を維持するためにどれだけのエネルギーが必要かを受け入れて」とも言っています。
つまり「人と違うこと」をするにはそれなりに労力や精神力といったエネルギーが必要だから、それもちゃんと考慮するように、と言っています。
筆者も例に漏れず、中国輸入ビジネスが軌道に乗るまでは余計な忠告を受けたり、白い目で見られたり、当時の会社内で変な噂を流されたこともありました。
ですが、筆者には「中国輸入ビジネスで成功する」というブレない軸・目標があったので声に惑わされたり、心が折れることはありませんでした。
その結果、現在ではやりたいことをやり、それなりの収入を得るという会社員時代に手に入れたかった理想的な環境に限りなく近い場所にいます。
ジェフ・ベゾス氏はアメリカ人ですが、この金言は特に日本人に響く言葉だと思ったので紹介しました。
最後に
これまで革新的なサービスを生み出し、何より我々中国輸入セラーに「Amazon×中国輸入」というビジネスを提供してくれたジェフ・ベゾス氏が退任しました。
後任のCEOはAmazonをどう変えていくのでしょうか。
ジェフベゾス氏はCEOを退任しましたが、会長として今後もAmazonの経営に対して影響力は持つでしょうから、そうすぐに大きな変化は来ないかもしれません。
ですがそれは裏を返せば我々中国輸入セラーも、今後もしばらくAmazonで今まで通りビジネスが継続できるということでもあると思います。
Amazonが大きく変化することが我々にとって必ずしも好ましい結果になるとも限りませんので、できれば変化はゆっくりでお願いしたいと個人的には思っています。
今回そんなジェフ・ベゾス氏の金言を、筆者独自の解釈で3つ紹介させていただきました。
ビジネスの成功者である彼の言葉は、我々事業を行うものにとって非常に有益で参考になるものばかりです。
ジェフベゾフ氏は今回紹介したもの以外にも数多くの名言を残しています。
興味のある方はぜひ「ジェフベゾス 金言(名言)」で検索してみてください。
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