「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがあるように、「変化」というのは一部の業界にとって追い風になるときがあります。
コロナの影響で観光業や飲食店は大きな打撃を受けましたが、その一方で大きな声では言えませんがコロナのおかげで利益を伸ばしている商品や業種があります。
マスクや消毒液といった直接コロナに関係するものが売れているのは誰でもわかりますが、意外なところではミシンです。
なぜミシンが売れたのかというと、皆さんの記憶にも新しいあのマスク品薄騒動がきっかけです。
コロナ禍でマスクが品薄になり、どこに行っても買えない状況が続きました。
コロナ予防のために絶対必要だけど買えない、じゃあ買えないならミシンを使って自宅で作るしかない。
そんな需要を受けて2020年の自粛期間中、ミシンがたくさん売れました。
ミシンだけではなくマスクの紐に使うゴムやガーゼ、布類も品薄になり、普段それほど混雑することがない手芸店に人が殺到し、プチバブルのような状況になりました。
コロナで売れている商品は他にもある
コロナという世界の生活様式を一変させた出来事は私たちの日常生活も大きく変化させ、それによって商品の需要も変わりました。
例えばコロナで出社できず、自宅でリモートワーク・テレワークを行う人が増えましたね。
作業だけではなく、会議や飲み会すらリモートでやるようになったため、リモートで使うパソコンやウェブカメラ、ヘッドセットといったテレワーク関連の商品が売れました。
普段から仕事でパソコンを使っている人は、すでにカメラもマイクも付いていたり持っているでしょう。
ですが、急にリモートワークをすることになった人の中には古いパソコンでカメラもマイクもなかったり、そもそもパソコンすら持っていない、という方もいました。
そういう方を中心にリモートワークに必須のカメラやマイクの需要が一気に拡大し、飛ぶように売れたのです。
ビジネスで成功するためにはこうした変化を感じ取り、コロナで売れる物、売れそうなものを予測して仕入れを行っていかなくてはいけません。
とはいえ、今更マスクやリモートワーク関連の商品を仕入れる算段をしてもすでにライバルも多く、商品も十分に供給されています。
そのため、少し先をみて「コロナ禍におけるマスクやリモートワーク製品の需要がひと段落したいま、今後需要が高まるのは何だろう」と予測しなくてはいけません。
今後売れるであろう商品の予測
マスクのような直接コロナに関係する商品に比べ、ミシンやテレワーク関連の商品は二次的な需要です。
・コロナ禍でマスクがなくなった⇒手作りしよう⇒ミシンが必要だ
・コロナ禍で出社できなくなった⇒自宅で働こう⇒カメラが必要だ
このように間接的な二次需要を予測するためには連想ゲームのように「〇〇だから次はこれに需要が出てくるはず」という想像をしなくてはいけません。
この方法で思考を張り巡らせるといくつか候補は出てくるのですが、直近で筆者が一番需要が高まりそうだと思うのが「おもちゃ・ゲーム」です。
コロナのワクチンが完成し、国民全員に完全に行き届くまでは外出自粛ムードは続くでしょう。
となると必然的に家で過ごし、家の中で楽しめる娯楽を見つけるしかありません。
大人ならパソコンやスマホで楽しみを見つけられますが、お子さんがいる家庭ではそうはいきません。
きっと室内で遊べるおもちゃの需要は高いまま推移していくと思われます。
おもちゃやゲームといっても私たちが仕入れるのはニンテンドースイッチやPS5ではなく、アナログなゲームです。
人生ゲームのようなボードゲーム、人気のトレカなどのカードゲーム、室内テントやジャングルジム、ブロックやプラモデルといった物です。
大人向けに需要が高まりそうなもので言えば、フィットネスやエクササイズに使うダンベルやヨガマットなんかも引き続き売れそうです。
今後コロナの先行き次第で自宅にこもる人が増えれば、さらに需要が高まる可能性があります。
これからしばらく需要の高まる商品のキーワードは「在宅」「家ごもり」になるでしょう。
逆に「旅行」「外出」「観光」といった外に関連する商品は、いったん見送った方がよさそうです。
コロナはいつか終息し、需要はまた変化する
この記事を書いている間にもコロナの状況は刻一刻と変化しています。
先ほど在宅をキーワードに仕入れようと書きましたが、この記事が皆さんの目に触れるころにはまた状況が変わっているかもしれません。
コロナがある程度落ち着いてくればリモートワーク製品やおもちゃ、エクササイズ商品は売れなくなっているでしょう。
逆に感染者数が増えて自粛ムードが高まれば今まで以上に在宅向け商品が売れるはずです。
短期的には状況がどう変化するかまったく読めませんが、一つ確実なことは「それでもいずれコロナは終息する」という点です。
というより終息してくれないと筆者も皆さんも国も世界も困ります。
現在全世界の製薬会社がコロナワクチン開発を行っていますので、いずれワクチンが完成してコロナも落ち着くはずです。
そうなれば今回紹介したミシン・ガーゼ・おもちゃ・リモートワーク関連商品の需要は元に戻ります。
もし今からこれらコロナに関連した商品を扱う場合は、状況を見ながら売り時、仕入れ時、そして引き際を間違えないようにしましょう。
なお、先ほど旅行関連の商品は見送ったほうが良いと書きましたが、ここで思い切り発想を飛ばしてあえて旅行や観光関連の商品を仕入れてみるという考え方もあります。
「コロナが収まったらみんな一気に旅行に行くはず。売れない商品を安売りしている今のうちに大量仕入れしておこう」という逆張りです。
自粛生活が永遠に続くことは無いでしょうし、そもそも来年にはワクチンもできるはず。
資金力や保管スペースに自信があれば、今のうちからコロナ終息後に売れそうなものを仕込んでおくという選択肢は悪くないと思います。
いずれにしても、少し先を読んで冷静に行動し、売り上げを伸ばせるチャンスを正確に見極めて稼げるチャンスを逃さないようにしましょう。
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