ドキッとするようなタイトルですが、古参のAmazonFBA利用者の方なら「あー…」と思うかもしれません。
というのも過去にもAmazonFBAでは納品をストップしたことがあったからです。
この時はAmazonFBA側が収益性を高める目的で「在庫の消化ができない」「回転率の低い」出品者に対して納品制限をかけました。
今後も同じように、また別の理由でFBA納品ができなくなるケースは間違いなくあります。
特に今筆者が心配しているのは、昨今の新型コロナウイルスによってFBA倉庫の状況や作業環境が変わり、Amazonが納品をストップする可能性です。
なぜ今この話をしているかと言うと、「AmazonFBA納品ができなくなったことが過去にあったから今後も起こる可能性はある」ということを皆さんに知ってもらうためです。
在庫量の圧迫・コロナなどの理由でFBAが一時的に閉鎖する可能性も!?
Amazonの倉庫は現在ロボットによる自動化が進められていますが、それでも要所で人の手は必要ですし、梱包・出荷という作業はロボットではできません。
つまり結局はAmazonのFBA倉庫も人が動かしています。
もしAmazon倉庫で大規模なコロナのクラスターが起きてしまった場合、一時的にFBAが閉鎖されて納品できなくなるというシナリオの可能性があるわけです。
クラスター発生とまではいかなくても、作業スタッフの密を避けるためにソーシャルディスタンスを強化し、スタッフの数を減らすことも十分考えられます。
作業スタッフが減れば当然取り扱い作業量も減り、私たちの商品の出荷や受け入れができなくなり、Amazonは「FBA納品制限」を発動するでしょう。
理由は違うものの納品制限自体は過去に実際あったわけですから、今後もAmazonがその気になれば納品制限をかけることは十分考えられます。
もし本当に納品制限がかかってしまった場合、私たちができることは何でしょうか。
一番ベストな方法が「商品の積み増し」、つまり「納品できるうちにできる限り納品しておこう」という作戦です。
この方法はAmazonFBAが納品を制限しても特別な対応が必要なく、在庫量が一時的に増えはするものの、いつも通り販売できます。
食品でも扱っていない限り大きなリスクもなく、納品制限という嵐が過ぎ去るまでいつも通りの対応をすればいいだけです。
納品制限が半年とか一年といった長期に及ばない限り大きな影響を受けません。
ただしこれには「資金力」という問題があり、少なくとも在庫1~2か月分の積み増しできるだけの資金が必要になります。
また資金力以外に「発注しても納品できない」というリスクもありますが、あらかじめ納品プランを作成しておくこと自体が納品停止に対するリスクヘッジになります。
全部の商品の販売予測は無理なので、何とかギリギリ修正が効くくらいのところまで納品プランを作っておき、状況を読みながら臨機応変にプランを変更・修正していきましょう。
在庫の積み増しが一番ベストではあるものの、先月の売上で翌月の在庫を仕入れるというサイクルで事業を行っている事業者には難しいでしょう。
余剰資金の無い事業者は商品を値下げして今ある在庫を早めに現金化し、その資金で数か月先の在庫を積みなおすという手段も選択肢に入ります。
ただしこれには大きな問題があり、値下げするということは自分の商品のブランド力を自分で棄損することになります。
納品制限時は凌げますが、解除された後に元の価格で売る時の障害になる可能性がありますし、そもそも利益を削る行為なのでできれば避けたいと思う方が多いはず。
ただ、いずれの手段を選ぶにしても多くの場合、「何もしない」というのが一番の悪手です。
何もしなくても運よく凌げる場合もありますが、ほとんどのケースで対策をしなかった事業者は大ダメージを被ります。
頼れるのは自分のみ!Amazonも世間も助けてはくれない!
納品停止で一番恐ろしいのが、すべての新規納品が停止されること、つまり納品全停止です。
ただ、Amazonもセラーからの納品を停めてしまうと手数料が入らないという状況になり、ビジネスが停滞するので、個人的に全停止の確率は低いとみています。
とはいえ、この予測もあくまでも個人の予測の範疇を出ないので確実なことは誰にも分りません。
Amazonは良くも悪くも日本の企業とは考え方が違うので、油断していると思わぬ対応をされ、事態の急変によって大きなダメージを受ける可能性があります。
そのため、大事なのは「どんな状況になってもある程度対応できるように普段から備えておく」ことです。
防災に近い考え方ですね。
地震が来るかもしれない、津波が来るかもしれない、隕石が落ちるかもしれない。
全ての予測は難しいですが、「〇〇が起きるかもしれない」と考えてできる限り準備や対策をしておくことで、それがいざというときに自分の身を守ってくれます。
いつ起きるかわからないという点で災害に例えましたが、災害と大きく違う点は、Amazonが納品停止になってもAmazonも国も我々のビジネスを守ってはくれません。
災害なら国や自治体の支援があるかもしれませんが、Amazonの納品停止は誰も売り上げを補填してくれないのです。
もし本当にコロナでFBAが完全納品停止になってしまった時、Amazonやコロナに文句を言っても1円にもなりません。
我々ができることはその時に備えて準備しておき、何があっても自分の身を守れるようにしておくことです。
「自分の身は自分で守るしかない」
ビジネスにおいてこの原理原則は忘れてはいけません。
FBA納品の全停止はともかく、一部停止はあり得る
今回の趣旨は「何が起こるかわからないから予め自分の身を守る準備をしよう」ですが、FBA納品停止は思い付きでもなんでもなく、起こる確率は決して低くないと思っています。
日本ではまだ起きていませんが、アメリカのAmazonでは実際に新型コロナウイルスによる納品停止が起きました。
アメリカで輸入ビジネスを行っている業者の多くが大ダメージを受けたはずです。
もしこれが日本で起きた場合、同じように中国輸入ビジネスを行っている業者の大多数が大きなダメージを受けるでしょう。
なぜなら私たち中国輸入事業者は「生活必需品」を扱っていない方がほとんどだからです。
コロナによる納品制限が起きた際、マスクや消毒液といった生活必需品と我々が扱っている雑貨や電化製品といったものなら、どちらを納品停止すると思いますか?
当然命にかかわらない雑貨や電化製品を納品停止にしますよね。
現状日本ではアメリカほど感染者や重症者数が多くなっていないので、コロナによる納品停止という事態は起きていませんが、この先起こらないとは言い切れません。
むしろ短期間、一時的な納品停止であれば「起こる可能性が高い」と言えます。
日本の感染状況やAmazonFBA倉庫の状況によってはアメリカ同様納品プランの作成ができなくなる事態は起こりえます。
先ほども書きましたが、Amazonは日本の企業とは違う考え方をする企業だということを忘れてはいけません。
我々が予想もしない対応を突然取ることもあります。
コロナの感染状況やAmazonの対応によっては今後「納品プランが作成できなくなる」「FBA納品が停止する」という可能性がある、ということを普段から頭に入れておきましょう。
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