Amazonで販売を行うと、「ASIN」とか「FBA」といった、他のプラットフォームでは見かけない多くの専門用語が出てきます。
この専門用語のせいで、Amazon販売は「難しそう」というイメージを持っている方も多いと思います。
ただ、これらの用語をしっかりと覚えないとAmazonでの販売は厳しいでしょう。
ほとんど使わない用語まで覚える必要はありませんが、最低限使う用語についてはいちいち調べなくても理解している状態にしておきたいところです。
ですが、初心者だとそもそも「何が使う用語で、何が使わない用語なのか」まで判断できませんよね。
そこで今回はAmazon販売でよく使う、基本にして重要な単語をピックアップして解説します。
とりあえずここに挙げた物だけ覚えておけば、Amazon販売でしばらく困ることは無いはずです。
あとはやっていくうちに自然と必要な単語は覚えていくと思います。
是非参考にして下さい。
ASIN(エーシン、またはエイシン)はAmazonが各商品に対して独自に設定し、紐付け管理している「B0~」で始まる10桁の英数字からなる商品コードです。
簡単に言えば「Amazon専用のバーコード」で、商品ページの登録情報あたりに必ず書いてあります。
このASINには「親」と「子」があり、1つのページで複数の商品が販売されている場合は商品ページに親ASIN、商品それぞれに子ASINが割り当てられます。
例えばワンピースなどのアパレル商品で、サイズがS/M/Lとあれば以下のように割り当てられます。
1. ワンピース商品⇒ 「B0XXXXXXX1」(親ASIN)
2. Sサイズのワンピース商品⇒「B0XXXXXXX2」(子ASIN)
3. Mサイズのワンピース商品⇒「B0XXXXXXX3」(子ASIN)
4. Lサイズ⇒のワンピース商品「B0XXXXXXX4」(子ASIN)
SKU(エスケーユー)
Stock Keeping Unit(ストック・キーピング・ユニット)、略してSKUで、Amazon内における最小在庫保管単位の事です。
例えば同じTシャツでもサイズがS/M/Lとあれば「3SKU」、カラーが4色あれば4色×3サイズで「12SKU」となります。
このSKUは自分で好きな英数字で設定することができ、商品管理などに利用することができます。
特に必要なければAmazon側で自動的に英数字のランダムを割り当て、設定してくれます。
FNSKU(エフエヌエスケーユー)
FNSKUはFulfillment Network Stock Keeping Unit(フルフィルメント・ネットワーク・ストック・キーピング・ユニット)、略してFNSKUです。
これはFBA納品時に使う単語で、各商品を識別するためにFBAで使用されます。
SKUと比べて使う機会もそれほど多くなく、FBA納品時に使用するくらいです。
混同してよくわからなくなる方も多いので、「FBA専用SKU」とだけ覚えておきましょう。
GS1事業者コード
GS1事業者コードは「45」や「49」から始まる9桁、もしくは7桁の番号で、商品にJANコードを設定するときに必要になる番号です。
JANコードはその商品が「どの事業者のどの商品か」を表す世界共通コードです。
つまり商品を相乗りではなく、新規出品したいときにJANコードを設定して販売するためにGS1事業者コードが必要になります。
無くても新規出品は可能ですが、面倒ですし、Amazon推奨の方法ではないので、できればGS1事業者コードを使ってJANコードを設定して出品しましょう。
https://www.dsri.jp/jan/about_jan.html
このGS1事業者コードは法人でも個人でも取得できますが、個人の場合は「事業主」、つまり開業届を出している必要があります。
Amazonで商品を新規出品したい方は必ず取得しておきましょう。
Amazon販売時に出てくる用語
セラーセントラル
セラーセントラルはAmazonで出品者登録した方が使用する、出品者(セラー)専用ページです。
出品者のベースとなる場所で、出品や在庫管理、注文管理や販売レポートまで出品に関するあらゆる作業や情報取得をここで行います。
FBA(エフビーエー)
Fulfillment By Amazon(フルフィルメント バイ アマゾン)の略で、Amazonがセラーに代わって商品を保管、管理、発送代行を行ってくれるサービスを指します。
基本はAmazonで販売している商品を保管してもらって、売れたときに発送してもらうサービスですが、FBAマルチチャネルを使うことでAmazon以外の販路でも利用できます。
商品を仕入れたらセラーセントラルから手続きを行い、指定されたFBA倉庫に商品を送るといった手順で利用可能になります。
FBA倉庫に納品されると、商品は24時間365日管理され、売れたらそのまま倉庫から発送してくれるので、自宅に保管スペースが必要なく、梱包や出荷作業も必要ありません。
手数料はかかりますが、特に商品数や取扱量が多い、大規模に商品を販売している事業者にとってコスパの良い必須サービスと言えます。
スポンサープロダクト広告
Amazon内でユーザーの見ているページに商品を表示させる、クリック課金型広告です。
よく商品ページの「こちらもおすすめ」と一緒に表示されていますよね。
検索結果や各商品に設定したキーワードで検索されたときに表示されるのですが、申し込むことで、自分の商品もこうした広告を出すことができます。
関連キーワード、つまり買ってもらえそうな場所に表示され、広告を見たユーザーにクリックされた時だけ広告費がかかるようになっているので、コスパの良い広告方法と言えます。
効果的に使用するためにはその商品との関連度が高く、検索されやすいキーワードの設定が重要なポイントとなってきます。
ですが検索されやすいキーワードは競合も多くなり、その分広告費が高くなります。
ユニットセッション率
ユニットセッション率とは、一般的にコンバージョン(CVR)と呼ばれる用語で、日本語で言えば「購買率」とか「成約率」、つまり「成果」のパーセンテージを表した数字です。
「販売数÷セッション(インプレッション×クリックスルー率)」で計算し、ユニットセッション率が高ければ高いほどユーザーの購買意欲の高い、良い商品と言えます。
※セッションは正確にはアクセス数とは違いますが、ほぼ同じような数値なのでアクセス数と考えてもらってOKです
この数値を分析し、ユニットセッション率の低い商品は訴求するための工夫をする、高い商品は他のユニットセッション率の低い商品に活かすなどの改善につなげて活用できます。
カートボックス獲得率
Amazonでは、1つの商品ページに複数のショップ・セラーが相乗りで出品するルールです。
ですが、どんなに出品者が多くても、商品ページの「カートに入れる」に表示される出品者は一人です。
この「カートに入れる」に自分のショップが表示されることを、「カート(ボックス)を獲得する」と言います。
カートを獲得すれば、ほとんどのユーザーが自分の商品を買っていってくれるため、当然ながら高い売り上げが見込めます。
例えばこの商品はカート取得者含め299人の出品者がいますが、他の298人いる出品者やセラーから買いたい場合は、「その他の出品」をクリックしなくてはいけません。
皆さんがAmazonで商品を買うとき、多くの人が欲しいものがあれば特に深く考えず、とりあえず「カートに入れる」をクリックして買いますよね。
つまりカートを獲得したショップで買うことが多いはず。
ということは、カートを取得したショップとそうでないショップでは、売り上げが天と地ほども違ってくるわけです。
このカートの取得率が「カートボックス獲得率」です。
このカートボックス獲得率はセラーセントラルのビジネスレポートから確認できます。
このカートボックス獲得率を上げるためには「最安値である事」「FBAを利用していること」が必須条件です。(このほかにも様々な条件があります)
オリジナルのOEM商品や、他に出品者のいない商品の場合は当然カート獲得率が100%になりますが、相乗り商品の場合、他の出品者との兼ね合いでカート獲得率が上下します。
相乗り出品の場合、このカート獲得率が低いと売上も上がりません。
価格調整などを行って、常に高いカート獲得率を維持できるよう対策を行いましょう。
その他の用語
SEO(エスイーオー)
SEOはSearch Engine Optimizationの略で、「検索エンジン最適化」の事です。
このSEOが強いサイトは、Googleやヤフーなどの検索エンジンで検索されたときに検索結果の上位に表示されます。
この上位に表示されることを「SEOが強い」と言い、SEOを強くするために行う対策の事を「SEO対策」と言います。
Amazonの検索ボックスもGoogleのようなもので、ユーザー検索結果に表示される商品には優先順位があります。
商品ページのSEOを強化することで、より多くのユーザーに検索で見つけてもらいやすくなり、多くのユーザーに見てもらいやすくなります。
例えば「財布」と検索して、1番最初に表示される商品と、10ページ目に表示される商品では見てもらえるユーザー数は間違いなく差が出ますよね。
Amazon内のSEOを強化するためには、商品タイトルの付け方や商品詳細コンテンツを作成する際、キーワードなどを意識することで上げることができます。
商品ページ作成の際は必ずこのSEOを意識して文章を考えましょう。
サジェスト機能
サジェスト機能は検索ボックスにキーワードを入力した際、そのキーワードと関連の深いキーワードを自動的に表示する機能です。
例えば「財布」と入力すると「財布 メンズ」とか「財布 レディース」と言ったように関連性の高いワードが表示されます。
これは簡単に言えば「このキーワードの組み合わせで探している人が多い順」に表示されています。
と言うことは、自分の商品の説明に「財布」「メンズ」などを入れることで、より多くの人に検索してもらいやすくなるというわけです。
検索されやすくなるという意味ではSEO対策の一つとも言えます。
最後に
今回紹介した用語はあくまでもほんの一部、ごくごく基本的なものばかりです。
Amazonで中国輸入ビジネスをやっていると知らない単語がどんどん出てきます。
知識はビジネスチャンスを開拓したり、売上を上げるための武器でもあり、売り上げを守るためのお守りにもなります。
知らない単語が出てきたらどんどん調べて、知識を増やす癖をつけておきましょう。
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