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Amazon 0円仕入れとは
「Amazon 0円仕入れ」という手法を聞いたことがありますか?
SNSなどで物販関係の情報収集をしていると、時々この言葉を目にするかと思います。
本当に0円で商品の仕入れができるならこんな嬉しいことは無いですよね。
ですが、おいしい話には必ずリスクや危険がつきもの。
今回はこのAmazon0円仕入れの仕組みとリスクについて解説します。
・本当に0円でAmazonから仕入れができるの?
・Amazon0円仕入れのやり方は?
・どんなリスク・デメリットがあるの?
このような疑問にお答えしますので、ぜひ目を通してみてください。
Amazon 0円仕入れとは、その名通り、Amazonから商品を無料で仕入れる方法です。
物販は基本的に「売上‐仕入れ=利益」ですので、利益を伸ばすためには販売価格を上げるか仕入れ値を抑えるのが一番効果的です。
ですが商品には適正相場というものがあり、なかなか販売価格は販売側でコントロールできません。
高値で出品すれば当然売れなくなり、売れ残りでは1円の利益にもなりません。(むしろ仕入れ値分マイナスです)
そこで、ほとんどの人が利益を伸ばすため、仕入れの段階でできる限り仕入れ値を抑えたいと思うはずです。
もしその仕入れ値が本当に0円だとしたら、それをヤフオクやメルカリで販売すれば絶対に赤字になることはありません。
100%黒字、送料負担分や手数料を差し引いても利益率は80~90%以上と、物販をやっている方なら思わず耳を疑うような「夢のようなおいしい話」です。
ちなみに、この話をすると「Amazon割引リサーチ」の事かと質問されます。
確かにAmazonで割引リサーチをかけると「90%OFF」の商品を見つけることができ、ほぼ無料みたいなものですが、これはあくまでも「割引」であって「無料」ではありません。
しかもこういった商品はわざと定価を高くして、いかにも90%オフでお得そうに見せているだけのものも沢山あります。
もちろんこれも仕入れとしては有効な場合もありますが、今回紹介する手法は割引ではなく本当にそのまんま、1円も支払うことなくタダで商品を手に入れられる方法です。
仕入れ値0円、100%黒字商品を仕入れられる仕組み
もしこの話が本当なら物販の常識を打ち破る画期的な方法です。
まじめに一日中マウスをカチカチやって、無数の商品の利益率を計算して1円でも高い利益が取れる商品を探すのがバカバカしくなりますね。
このAmazon0円仕入れは、TwitterやFace Bookなどで「誰でも簡単に稼げる」という謳い文句で情報が拡散されています。
最近ではココナラやタイムチケットでも「リスクや損なし!100%儲かるAmazon仕入れ」みたいな形で販売されていることもあります。
ではいよいよこのAmazon 0円仕入れの仕組みがどういうものなのか実際に説明します。
といっても難しいことではなく、単純に「Amazonレビューを書くことを条件に商品を無料で送ってくれる業者の商品を買い、レビュー後に返金してもらう」というものです。
Face Bookやツイッターなどで「Amazonレビュー募集」「#Amazonレビュー募集」と検索をかけると、レビューを募集している業者が簡単に見つかります。
こうして見つけた業者アカウントに連絡をし、その業者のAmazonアカウントから商品を買ってレビューを書き、そのあとに返金依頼をするという流れです。
通常のお店であればここで商品を返品しなくてはいけませんが、Amazonの場合、返金だけが行われることが多いです。
これで商品が手元に残り、返金処理が完了すれば0円仕入れが成立します。
この仕組みを利用して商品を集めるのがAmazon0円仕入れです。
余談ですが、中には比較的高額な商品でも返品しろとは言ってこなかったり、代金を上乗せして返してくれる業者もいます。
レビュー募集は無数にあるので、いくらでも商品を仕入れることができます。
Amazon0円仕入れには大きなリスクがある
ここまで聞いて「え、それって大丈夫なの?」と思った方、大正解です。
当然このような方法が真っ当であるわけがなく、Amazonの規約や各種法令に抵触する可能性が高いです。
少し前にニュースでも問題になりましたが、Amazonでは出品者から依頼されてやらせレビューを行うことを禁止しています。
Amazon 0円仕入れは当然出品者から依頼されて行うやらせレビューで、規約に違反しているためAmazonにバレたらペナルティを受ける可能性があります。
ペナルティの内容はアカウントの停止や警告、最悪の場合は「アカウントの永久凍結(閉鎖)」です。
アカウントが閉鎖されても、購入アカウントであれば作り直すことができます。
しかし問題は出品アカウント(Amazon seller)を持っていた場合です。
もし閉鎖された購入アカウントと出品アカウントが紐ついていた場合、購入アカウントの閉鎖と同時に出品アカウントも閉鎖になります。
出品アカウントは一人一つと決まっていますので、もし閉鎖されてしまうと今後Amazonでは一切出品ができない、ということになります。
物販を行っている人にとって、アマゾンをはじめとする販売アカウントは生命線です。
Amazon販売がメインの場合、収入のすべてを失う可能性があります。
また、今sellerアカウントを持っていないとしても、住所やクレカで紐付けられて出品アカウントを開設できなくなり、将来Amazonで販売ができなくなる可能性もあります。
Amazonは現在のところ物販で最も稼げる販売先の一つです。
Amazon 0円仕入れのような微々たるメリットのために、現在や将来の収入源までリスクに晒すのはあまりにばかげています。
絶対にやってはいけません。
また、Amazonアカウント停止の他にもリスクがあります。
例えば業者全員が素直に返金に応じてくれるわけではありませんし、返品を要求しないとも限りません。
この0円仕入れは「素直に返金してくれる」「商品は返さなくてよい」という2つの要素で成り立っていますので、どちらかが欠けたら成立しません。
返金してくれなかったら単なる仕入れ、それも利益率とか全く計算していない仕入れですので、ほぼ間違いなく大赤字の仕入れです。
また、もし返品を要求されたら商品が手元に残りませんので、仕入れではないですよね。
返品の手間や送料がかかれば赤字です。
また、Amazonの規約だけではなく、「景品表示法違反」「不正競争防止法」などの法律に抵触することも考えられます。
嘘(出品者に有利な)のレビューで他のユーザーに優良誤認させる行為が景品表示法違反、嘘レビューで商品の信用を棄損する行為が不正競争防止法にあたる可能性があります。
アメリカのAmazonでは、このやらせレビューによって出品者だけではなく、レビューを書いた人を相手取った損害賠償請求裁判も起きています
(参考:https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG20H1J_Q5A021C1000000/)
以上の事から、Amazon0円仕入れは絶対にやってはいけません。
Amazon 0円仕入れは「ハイリスク・ローリターン」の仕入れ方法
Amazon 0円仕入れで手に入る商品は高くても数千円、安いもので数百円程度のもので、いくら探しても数万円のゲーム機や家電製品は絶対に見つかりません。
そんな商品をいくら頑張ってかき集めて売ってもせいぜい数万円、10万円も行けば良いほうではないでしょうか。
そんなたかだか数万円の利益のために騙されるリスクや、訴訟リスクを抱えてずっとビクビクして過ごすなんてばからしいと思いませんか。
Amazonではレビュー記録はずっと残りますので、アマゾンが数年後に大々的な調査を行った際にやらせレビュー発覚するといったことも十分考えられます。
ビジネスは自由ですが、最低限守らなくてはいけないサイト側の規約や国の法律、ルールがありその中で行わなければいけません。
ですが中には今回紹介した0円仕入れのような「限りなく黒に近いグレー」という方法を安易に勧める物販業者も存在します。
「0円仕入れ」は物販に携わる者にとって本当に魅力的な言葉ですが、やはり「おいしい話には裏がある」わけです。
この世の中で、ノーリスクで稼げるビジネスは存在しません。
これは100%断言できます。
だからこそ「ノーリスク」「100%儲かる」「絶対確実」を謳う物販ブログや動画、情報については気を付けてください。
そこには必ず見えない(見えていない)リスクが潜んでいるはずです。
今回のようなグレーな方法に手を出さなくても、正攻法で実践すれば物販ビジネスは比較的リスクを抑えてしっかりと利益の出せるビジネスです。
目先のわずかな利益に目がくらんでグレーな方法に手を出し、訴訟のリスクを抱えたり、将来莫大な利益を生み出すアカウントを危険にさらさないようにしましょう。
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