絶対ダメ!魔改造は違法です
まず今回の主題である「魔改造」について、初めて聞く方もいると思いますので簡単に説明します。
魔改造とは「既製品に無意味・悪趣味な改造を加えること」とあります。
例えばアダルト要素の無いアニメのキャラクターフィギュアをアダルトフィギュアに改造するなどの改造を指します。
それを踏まえたうえで、まずこのニュースを見てください。
https://www.sankei.com/article/20220518-2F4364QT7ZLGHOFO25HPXWBJDM/
内容を要約すると、人気アニメ「エヴァンゲリオン」のキャラクターフィギュアの顔を他の卑猥なアダルトフィギュアの体に付け替え、つまり魔改造して販売した男が逮捕された、というものです。
元々フィギュアはやや特異なジャンルで、「どこまで改造したら違法なのか」の線引きが曖昧です。
例えば組み立てて販売するのは問題ありませんし、フィギュアの一部に自分好みのペイントを施して販売してもまず問題になりません。
ちょっとした変更だけではなく、中にはパテを使って純正フィギュアに大きな改造を施す「造形師」と呼ばれる方がいます。
造形師は、ショートカットのキャラクターをロングヘアーにしたり、肌の色を変えたり、ポーズ変更や小物の追加など独自の改造を行っています。
中には造形技術で高い評価を受けた造形師の改造フィギュアが、メルカリやヤフオク!で高額で取引されているケースもあります。
このように、かなり大胆に手を加えても、「改造」までのレベルであれば販売しても逮捕されることはないと思います。
この辺りのさじ加減もメーカー側の判断次第というグレーゾーンではありますが…。
その一方で、今回逮捕された方は「魔改造」したことで逮捕まで至ってしまいました。
つまりフィギュアには「改造はOK」で「魔改造はNG」という、ややこしい線引きがあります。
魔改造は「世界観」を壊すからNG
冒頭のニュースにあったエヴァはご存知の通り人気アニメでファンが多く、当然改造を施す愛好家の方も多くいます。
今ままでもちょっとしたペイントやエフェクトの追加は許容されてきました。(あくまでもメーカー側が許容しているだけであってまったく問題がないわけではありません)
ですが、今回の魔改造については完全にNGという判断をし、販売した男性は逮捕されました。
メーカー側が、「多少の改造は許容しても、魔改造は本気で取り締まる」大きな違いについては「本作の世界観を壊す」というのが大きな理由です。
例えばロボットアニメでロボットの片腕が取れる状況は原作でも普通にあり得るわけで、そうした改造は問題ありません。
このように作品の世界観を壊さない、一定の常識範囲内であれば「作品の愛し方」「作品の楽しみ方」としてメーカー側もある程度許容しているのが現状です。
一方で、清純なヒロインが原作で裸になることはあり得ませんし、少年漫画の主人公がナイフで人を刺すことはあり得ません。
ところが魔改造はこうした「原作では絶対あり得ない世界観」を実現してしまいます。
アニメの世界観を根底からぶち壊す魔改造は、メーカー側としては「作品を冒涜している」にも等しく、海賊版と同じくらい許しがたいものです。
そのため、メーカー側は魔改造に対して厳しい姿勢を取っています。
さらに言えば、魔改造しても自宅に飾って楽しむだけならメーカー側は魔改造を知りようもありませんでしたが、ヤフオクで販売して利益を得ていることも問題です。
「作品の世界観をぶち壊した商品で利益を得ている」ということは、言い換えれば「メーカーに不利益を与え、不当な利益を得ている」と判断されてもやむを得ないでしょう。
実は昔、この魔改造が大流行した時期があります。
あらゆる人気アニメのキャラクターフィギュアがアダルトな加工を施され、ヤフオク!などに大量に出回りました。
当時メーカー側はこの魔改造に対して本気で対応に乗り出し、厳しい取り締まりや締め付けを行いました。
もちろん原作でありえない再現をしたフィギュアだからこそ魔改造は人気が高く、実際ヤフオク!でも高値がついていたのですが、違法行為であることは間違いありません。
フィギュア関連商品には十分な注意が必要
中国輸入でキャラクターフィギュアを扱うことはまずありません。
というより、例え仕入れができても著作権侵害品なので絶対扱ってはいけません。
ただ、フィギュアの小物やコスプレ衣装を取り扱うケースはあります。
フィギュア関連の小物とは、アクリルボードやスタンド、演出用のLEDライトやエフェクトパーツなどです。
こうしたものは作品名やロゴ、キャラクターが表示されていなければ基本的に問題ありません。
ただ、気を付けなくてはいけないのが、「公式からパーツが販売されている場合」です。
例えばバンダイからフィギュア用のアクリルスタンドが出ていた場合、似たようなアクリルスタンドを販売するとコピー品扱いになってしまいます。
この点さえ注意すれば、フィギュアの関連商品自体は人気ジャンルのため利益が期待できそうです。
エアブラシや台座アーム、改造用道具箱や空調設備。
ちょっとした改造を楽しみたい方に訴求できるグッズは中国でもたくさん扱っているので、チャンスがあると思ったら積極的に取り扱っていきましょう。
フィギュアを扱う際は検索履歴を必ず消すこと
これは完全に余談なのですが、今回のフィギュアやもしくはアダルト系の商品を扱う際に注意してほしいのが「検索履歴」です。
人によってはフィギュアや性的な製品に対して抵抗感や嫌悪感を持つ方もいます。
例えば家族とパソコンを共有している方は、こうしたフィギュアやアダルトチックな検索履歴を見られてしまうとあらぬ疑いをかけられるかもしれません。
実際に筆者の知人でも、コスプレ衣装のリサーチをしていたら奥さんに検索履歴を見られて釈明に時間がかかった、というケースがありました。
理解がある方であればいいのですが、一般の方にはいくらビジネスだと釈明してもなかなか疑いは晴れないでしょう。
何がビジネスチャンスになるかわかりませんので、視野を広げて色々なジャンルに挑戦するのはおすすめですが、マニアックな商品を扱う際は検索履歴に注意が必要です。
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