物販で一番重要なことは「売上を上げる」ことですが、もちろん言葉で言うほど簡単ではありません。
・リサーチして売れる商品を見つける
・商品をより良いものに改良し、作り込む
・広告費にお金をかけて顧客の母数を増やす
・在庫や経費を適正に管理してキャッシュフローを調整する
このように売上を上げるための方法は数多くあり、これらを具体的な形にして実行しなければ売上は上がりません。
しかも上記の方法がうまくいったとしても、それに伴って多くの作業工数が発生し、作業に関する負担がどんどん増えていきます。
この倍増する作業工数を効率的に処理できなければ、作業の処理にばかり時間がかかってしまい、売上をアップさせる事は難しいでしょう。
今回は売り上げ増加に伴って増える作業工数と、それを適切に処理するための外注について解説します。
先ほどの売上を上げるための方法のどれを実行しても、「作業工数の増加」は避けられません。
一般的にどんなビジネスでも「売上が上がる=作業工数が増える」という図式になっているからです。
そのため、特に一人や少人数で事業をやっていると、どんなに順調に売上を伸ばしても増えた作業工数のせいでどんどん使える時間が削られていきます。
するとやがて時間や体力的な問題で限界を迎え、作業を処理しきれなくなって売上が一定のラインでぴたりと止まってしまいます。
ところが多くの方がその状態になっても「もっと手を早く動かせば…」「睡眠時間を削れば…」と「作業をさらに頑張る」という間違った方向にシフトしてしまいます。
ですが、作業工数が限界を迎えている状態で多少効率化して改善したくらいでは大して時間は確保できませんし、いつまでもその限界ギリギリの状態を保つことはできません。
やがてどんなに頭をフル回転させても、どんなに手を早く動かしても売上はまったく伸びなくなり、むしろそこからじわじわと下がり始めます。
この状態になってもまだ「もっと頑張れば大丈夫!」と勘違いしたままだと、逆に疲労等でどんどん頭も手も動かなくなります。
1. 売上が落ちて焦る
2. 売上を維持しようと無理して頑張る
3. 疲労で効率が落ちる
4. 効率ダウンで売上が落ちる
5. 売上が落ちて焦る
やがてこうした悪循環にはまり込み、売り上げダウンに歯止めがかからなくなります。
この状態になる前にきちんと「増えた(増える)作業工数」について考え、それに合った対処をして行けるようにしましょう。
まず、売上アップに伴って増える作業工数には2種類あります。
1. 売上につながる作業
2. 売上につながらない作業
売上につながる作業とは、リサーチや仕入れと言った「実際にお金になる・お金が動く作業」です。
一方で売上につながらない作業とは、商品の発送や梱包、検品と言った「売るために必要な作業」などを指します。
もちろん売上につながらない作業も商品を売るうえで重要な作業ですが、名前の通りどんなにやっても直接お金にはなりません。
売上が上がってくると相対的にこの2つの作業も増えますが、増える割合は同じではありません。
残念なことに売上がアップすればするほど、「売上につながらない作業」の比率の方がどんどん多くなります。
一定以上の売上まで行くと「売上につながらない作業」のほうが圧倒的に多くなるため、それ以上はどんなに頑張っても売上が上がらなくなるのです。
この状態から売上をさらに伸ばすためには「売上につながらない作業を削減し、売上につながる作業時間を増やす」必要があります。
かなりざっくりとした例え話ですが、1日の作業時間の中の75%が「売上につながらない作業」だとしたら、ここを改善すれば理論上では売上を4倍にすることができるわけです。
売上につながらない作業を把握する
まず工数を削減するためには、自分の作業の中で「売上につながらない作業が何なのか」を把握しなくてはいけません。
まず物販の全工程を洗い出してみてください。
・商品リサーチ
・発注
・支払い
・検品
・梱包
・納品
・在庫管理
・広告
・税務申告
ざっと上げるとこんな感じになると思います。
物販をやっている方ならピンとくると思いますが、この中には「自分でやらなくてはいけない作業」と「自分でやらなくてもいい作業」があります。
そのうちの、「自分でやらなくていい作業」なら人にやってもらう。
そうすれば「売上につながらない作業」をやっていた時間が浮き、その浮いた時間を「売上につながる作業」に充てればより売上をアップさせることができます。
これが売上倍増の答えです。
上記の作業のうち、発注や支払い、在庫管理や広告、税務申告と言ったお金や在庫にかかわるものは自分でやるか専門家に依頼しなくてはいけない作業です。
見ず知らずの人にお金や在庫を任せるわけにはいきません。
事業が大きくなれば信頼できる従業員に任せるという選択肢も出てきますが、規模の小さいうちは自分でやるか、家族や信頼できる友人に依頼したほうが良いでしょう。
商品リサーチも長年の経験や技術、発想が必要なコアとなる部分ですし、よほど綺麗にマニュアル化していない限り人にやってもらうのは難しいでしょう。
そうなると、人に任せられる作業は以下の3つになります。
・検品…商品に異常や間違いがないかどうか確認する
・梱包…丁寧に箱に詰める
・納品…指定したところに送る
このように、この3つはしっかり教えるか、マニュアルがあれば比較的誰でも作業はできます。
比較的簡単な作業にもかかわらず、物販の作業の中ではかなり多くの割合を占めているため、この3つを他の方に任せることで大きく工数を削減できます。
売上がある程度上がってきたら、この3つの作業を人に任せる準備を進めていきましょう。
売上につながらない作業を人に任せる
「売上につながらない作業」を自分以外の方にやってもらう方法は、「従業員を雇う」か「外注する」の2通りです。
ただ、アルバイトやパートなどの「従業員を雇う」方法は、毎月結構な額の固定費がかかりますので、作業量が少ないとか、安定していない最初のうちはおすすめできません。
規模の小さい事業主や初心者の方は「外注」という選択肢から試してみるといいでしょう。
外注の場合、ランサーズやクラウドワークスなどのアウトソーシング、クラウドソーシングサイトが有名です。
https://www.lancers.jp/work/detail/3655273
クラウドソーシングサイトでは、沢山の事業者がこうした作業の外注依頼を出しています。
クラウドソーシングサイトは依頼の敷居が低く、多くの物販事業者が検品や梱包などの外注作業を使って依頼をかけているようです。
ですが私はクラウドソーシングではなく、「代行業者」をおすすめしています。
というのも、クラウドソーシングは良くも悪くも色々な人がいます。
プロレベルの意識や技術を持った人もいれば、一方でお小遣い稼ぎ程度の意識で責任感皆無の素人も混じっています。
というより基本的には単純作業を希望している素人が多いサイトです。
安く発注するには最適なのですが、いきなり音信不通になったり、作業に対する責任感の薄い方も多く、利用にやや不安が残ります。
もちろんちゃんと仕事をしてくれる方も大勢いますが、それ以上に「そうでない人」がいるのも確かです。
たまたま良い人に依頼できればいいですが、そうでなかった場合、最悪業務が滞って損失になってしまう可能性だってあります。
一方代行業者であれば「検品や納品のプロ」ですし、責任感の高さや作業の品質は言うまでもありません。
会社としてスタッフ全員が検品や納品のノウハウを持っており、期待している以上の仕事をしてくれます。
また、AmazonFBAで物販をしている方であれば、代行業者に検品等をやってもらうことで他にも様々な手間や経費が削減できます。
例えば代行業者に海外から輸入してもらい、その業者で検品や納品をしてもらえば「海外⇒国内⇒Amazon」と、自宅を通さずAmazonFBAへ直納してもらうことが可能です。
輸入のプロであると同時に、検品や梱包のプロである代行業者にすべての作業をやってもらえば、自分の目で検品しなくても安心して倉庫に在庫を入れられますね。
もちろん商品の細かいチェックポイントは自分にしかわからないので、代行業者にしっかりと指示する必要はあります。
ですが逆に言えばそれさえしっかりやっておけば、次回以降確実にチェックを実行してくれるでしょう。
最後に
人に任せられる作業は自分でやらず、代行業者などに依頼することで作業工数を大きく削減することができます。
こうして時間を確保したら、自分はその分商品リサーチなどの「売上につながる作業」に集中してさらに売上を伸ばしましょう。
自分が1から立ち上げて、今まで頑張ってやってきた作業の一部を他人に任せるのは抵抗があるかもしれません。
ですが、売上を伸ばし、事業を大きくしていくためには「他人に任せる」という選択は絶対に避けて通れません。
もちろん最初はリスクを避けるためにも、ちょっとした作業から任せていくといいでしょう。
こうして少しずつ、売上につながらない作業を自分から切り離し、「売上につながる作業」に集中できる環境を確保しましょう。
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