大手量販店の仕入バイヤーの極意
皆さん
こんにちは。梅田潤です。
今回は、大手の量販店のバイヤーが言っていた
仕入れの格言というか行動指針、極意をご紹介しますね。
私は、大手量販店の子会社(当時)で
インターネット専業の会社にいました。
そこは立ち上げからいたのですが
当然のことながら最初はお金がありません。
ですので、会社と言っても
親会社の本社ビルにあった空き部屋を借りて
そこで業務を行っていました。
ちょっと余談になりますが
業務をしていた事務所はとても狭くて
業務に関わる人数に対して
どう考えても入らない広さでした。
まあ空き部屋だし、立ち上げたばかりの会社なので
狭いだの何だのという文句はいませんが、
何せ、机を向い合せにしてすわると
椅子の後ろには全くスペースが無く
10cmくらいしか余裕がありませんでした。
もちろん、後ろに反り返って
背筋を伸ばすこともできず
後ろをどうしても通らなくてはいけない時は
いったん座っている人に立ってもらわないと
いけないような極小スペースでしたが
そこで頑張って50名でも余裕で仕事ができる
ビルの2フロアを借りられるまでに成長できたのは
私のひとつの誇りでもありますね。
さて、話をもどして
本社の近くにいましたので優秀なバイヤーさんと
多く接する機会がありました。
また、本社のバイヤーさんは「商品部」に
属していましたがその部内に大きく張り紙があって
そこにこう書かれていました。
それが今回お伝えするバイヤーの極意です。
実際にはいくつもありますが、
そのうちのひとつをお伝えします。
『迷ったら買うな』
バイヤーとして一番大事なことは
売れる商品を仕入れる事?
それは当たり前のことで、
それよりも
「売れない商品を仕入れない」
ほうがもっと大事なことなのです。
売れる商品は何もしなくても売れますが
売れない商品は何をしても売れません。
つまり、物販の会社にとって
一番やっかいな不良在庫になるからです。
この不良在庫は最終的には
赤字でも売り切らなければならないので
それまでに売れる商品で稼いだ利益を
食い潰すとんてもないヤツなのです。
ですので、売れない商品を仕入れないことは
在庫面、利益面などからみても
最重要ポイントになります。
そして、たいてい売れない商品を
仕入れてしまう時は
どこかに自信の無い部分があったり
迷いがあることが多くあります。
つまり、商品の売れ行きを
バイヤー自身が信じ切っていないのです。
その状態にも関わらず手を出してしまうと
売れない商品になる確率が高くなります。
本来なら、自信の無い部分や迷いを
完全に克服してから買わないといけないのですが
それをしなかった結果でもあります。
しかし、それでは遅い時が多多あります。
優秀なバイヤーは決断も早くなくてはいけません。
売れる書品は他の誰かに
持って行かれてしまうかもしれませんので
色々なことをじっくりと調べられないこともあります。
その時、例の言葉
『迷ったら買うな』
です。
決断を迫られている時に
例え時間があってもおそらく自分の都合の良い様に
理由を見つけてしまうかもしれませんし、
そもそも、迷ってしまうような要素のある商品は買うな
ということです。
私もこの考えは現在も実践しています。
オリジナル商品にしても相乗り商品にしても
迷いのある商品は絶対に取り扱いません。
販売する商品を「売れる!」と信じられないものは
努力も限定的になりますし
結局、売れない商品に“してしまう”ものです。
発注前に「多分いけるだろう」とか
「大丈夫かなー売れたらいいなー」レベルであれば
それはお金を捨てているのと同じ事です。
勢いやノリ、勘、経験頼りの仕入ではなく
『迷ったら買うな』
を実践して無理無駄のない商品仕入れをやっていきましょう。
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